
シドニー: 太平洋の島国パラオが、日本、オーストラリア、米国から資金提供を受ける3,000万ドル規模のプロジェクトで海底通信ケーブルを建設すると、オーストラリアが水曜に発表した。
同地域におけるインフラ投資パートナーシップの下で3ヶ国が資金提供する初めてのプロジェクトになると、マライズ・ペイン外務大臣は声明で述べた。
「日本および米国と協力して世界のインターネット接続を強化するというパラオのビジョンを支援でき、とても嬉しく思う」と、彼女は付け加えた。
声明によれば、このケーブルはパラオを、シンガポールから米国西海岸までインド太平洋地域に渡された新たなケーブルへつなげることになるという。
オーストラリアは高まりつつある中国の影響をめぐる懸念の中、太平洋島嶼地域での関与を徐々に強めてきた。3ヶ国のインフラ投資パートナーシップは、中国の資金提供に代わる選択肢の提供と見なされている。
オーストラリアは太平洋ステップアップ・プログラムの一環として「最近、パラオに初めての大使館を開設した」と、ペイン外相は付け加えた。
オーストラリアはパラオのケーブルプロジェクトに対し、900万ドルの建設融資を含む1,000万ドルを提供する。
同国は2020~21年における同地域への援助として14億4,000万豪ドル(10億ドル)、およびインフラ投資基金を通して20億豪ドルの提供を約束してきた。
オーストラリアは2018年に、ソロモン諸島およびパプアニューギニアのためのコーラルシー・ケーブルシステムの建設に対する資金提供に合意した。
このケーブルシステムは、両国がシドニー経由でケーブルを敷設するため中国のファーウェイ・テクノロジーズ社と締結した以前の契約に取って代わることとなった。キャンベラは、同社のケーブル敷設により自国のブロードバンドネットワークが危険にさらされる可能性を恐れていた。
ロイター