
【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)で日本向けの新型コロナウイルスワクチン輸出が初めて承認されたことが、5日分かった。EU筋が明らかにした。
承認されたのは、米製薬大手ファイザーがベルギーで製造したワクチンとみられる。厚生労働省は12日に専門部会を開き、ファイザー製ワクチンの薬事承認の可否を判断する見通し。EUが輸出を認めたことで、今月中旬の接種開始にめどが付くことになる。
EUは1月末、域内で製造されたワクチンの域外輸出を事前承認制とした。EUが製薬各社と結んだ供給契約に支障が出る場合、輸出差し止めも可能となるため、日本向け供給への影響も懸念されていた。
茂木敏充外相は1日、EU欧州委員会とのテレビ会議で、ワクチン供給での協力を要請。EU側は「最大限努力する」と応じていた。
日本政府はファイザーと年内に約7200万人分のワクチン供給を受ける契約を結んでいる。ただ、世界的にワクチン争奪戦の様相を呈する中、安定的な確保が課題となっている。
JIJI Press