
国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在に臨む星出彰彦さん(52)ら4人を乗せた米民間宇宙船クルードラゴン運用2号機が23日午後6時49分(日本時間)、フロリダ州・ケネディ宇宙センターからファルコン9ロケットで打ち上げられた。
クルードラゴンは約12分後、ロケットから分離され、軌道に投入。打ち上げは成功した。24日午後6時10分ごろISSにドッキングする計画で、昨年11月から滞在中の野口聡一さん(56)と対面を果たす。
クルードラゴンとファルコン9は、米宇宙企業スペースXが開発。星出さんが乗るクルードラゴンは、昨年5月に米国人飛行士2人を乗せて初飛行した機体で、ロケット第1段も野口さんらがISSに向かう際に使われたものを再利用した。
これまで同社は、ISSに物資を運ぶ無人貨物船や、衛星打ち上げ用ロケット第1段の回収・再利用を行っているが、有人では初めてとなる。
星出さんの飛行は2012年以来で3度目。到着後、日本人では若田光一さん(57)に続く2人目となるISS船長に就任する予定で、ISSの運用やクルーの安全を守る責任者を務める。約半年間の滞在中は日本実験棟「きぼう」を中心に、将来の月・火星探査に用いる高性能水再生装置の実証実験や創薬に欠かせないたんぱく質の結晶生成実験、小型人工衛星の放出などを行う。
一方、野口さんらは28日夜、クルードラゴン運用初号機でISSを離れ、翌29日未明にフロリダ州沖に着水し、帰還する予定だ。
JIJI Press