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新型コロナウイルス感染症の感染拡大にもかかわらずオリンピック開催を支持する首相に不満の声

日本の菅義偉首相。(APファイル)
日本の菅義偉首相。(APファイル)
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12 May 2021 09:05:53 GMT9
12 May 2021 09:05:53 GMT9

東京:新聞の一面広告は、新型コロナウイルスのワクチンが接種できない中で政府がパンデミックに耐えることを強制している状況を批判し、日本人は「政治に殺される」と掲載した。 30万人以上が東京オリンピックの開催中止を求める国際請願に署名した。そして、水泳のスターには、大会を棄権してほしいという声が寄せられている。

一方、菅義偉首相は、一部の病院が病床不足に頭を抱え、5月12日、緊急事態宣言が6都府県に拡大されたにもかかわらず、オリンピックは安心して開催できるようにするとの答弁を繰り返し、怒りと混乱を引き起こした。

何百万回分もの用量のワクチンが冷凍庫で未使用のままであるにもかかわらず、国民の1%しか予防接種を受けておらず、約2ヶ月後に開催予定のオリンピックの計画を練り上げる中で、国民がより緊急の感染症対策に耐えるようにという菅首相の要求に対する不満が高まっている。

先月、菅首相は、現在の新型コロナウイルス感染症の感染拡大の中心である大阪と、東京および他の2府県を対象に、3回目との緊急事態宣言を発令した。その後、5月31日まで延長された。5月12日には、中部の愛知県と九州の福岡県の2県が追加された。

広告は、赤い新型コロナウイルスを思わせるイラストに、戦時中に「薙刀」の刀の形をした棒で訓練をする子どもたちの写真を背景に「ワクチンもない。クスリもない。タケヤリで戦えというのか。このままじゃ、政治に殺される。」と記載した。

政治的・社会的問題と向き合い、インパクトのあるビジュアルやコピーで表現する企業広告でおなじみの東京に本社を置く出版社宝島社の広告は、政府に不十分な感染症対策をやめるよう要求するよう国民に促した。 「この一年は、いったい何だったのか」と記載している。

同出版社は、多くの日本人が政府の支援がほとんどなく、医学的および財政的問題に直面していると述べた。この状況は、政府が国民にタケヤリで戦うように促し、女学生を動員して訓練した終戦間際の日本に似ていると述べた。

この広告はソーシャルメディアで話題を呼んだ。しかし、菅首相に対し多数の野党議員が緊急事態宣言の拡大する中、安全にオリンピックを開催できるのかと声を上げた国会にも多くの関心が寄せられた。

菅首相は、選手や大会関係者の感染対策をしっかり講じ、安心して参加できるようにするとともに、国民の命と健康を守っていくと十数回以上述べ、直接的な答弁を繰り返し避けた。

菅首相の国会での発言の動画がソーシャルメディアで共有され、「首相が壊れた」などのコメントが寄せられた。

菅首相と日本政府は、感染症対策の対応が遅く、後手後手であるという批判に直面している。日本は、ロックダウンやその他の強制措置なしに、米国とヨーロッパの感染者数と死亡者数を何とか下回っているが、状況は他のアジアの国々よりも悪化している。

日本は予防接種でも大きく遅れをとっている。当局者はヨーロッパからのワクチン供給の遅さを非難しているが、人員不足のために接種が遅れている。約760万回分、つまり接種量の半分以上が冷凍庫で未使用のままである。

白血病から回復し、東京オリンピックの切符を勝ち取った日本の水泳のスター、池江璃花子選手も、国民からの不満の声を受けている。 池江選手は最近、オリンピックの開催に反対の声をあげてほしい、辞退してほしいといった「心が痛む」メッセージを受け取ったとツイートした。

AP

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