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熱海の土石流災害「想定外ではない」識者

2021年7月4日、静岡県熱海で発生した豪雨の後、土砂崩れの現場で行方不明者を捜索する警察。(AFP)
2021年7月4日、静岡県熱海で発生した豪雨の後、土砂崩れの現場で行方不明者を捜索する警察。(AFP)
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05 Jul 2021 02:07:27 GMT9
05 Jul 2021 02:07:27 GMT9

カルドン・アズハリ

 東京:リゾート地の熱海で土曜日、突然の土砂崩れが発生し数人が死亡したが、識者は驚くことではないと指摘した。

 東京から南西に100キロ離れた海辺の町熱海では、3日間雨が降り続き土砂崩れが発生、2人が死亡、3人が負傷し、130軒余りの家屋が被害を受けた。

 識者らによると、今回の被害現場は以前から土砂災害が発生する危険性が高いと指摘されていた。京都大学防災研究所の鎌井俊孝教授は毎日新聞の取材に対し、現場を含む熱海市一帯の土壌は、溶岩の上に火山噴出物が積み重なっている軟らかく崩れやすい地質だと語った。温泉地として知られる熱海は、海に向かって下がる山の急斜面にある。

 数百年ごとに土石流が発生しており、大規模な土砂崩れが発生する可能性があった。最近は宅地開発が行われ、さらに危険性が増していた。

 1923年の関東大震災により小田原市付近で発生した土砂崩れでは、400人以上が死亡している。

 静岡大学防災総合センター水文(すいもん)地形学の松四(まつし)雄騎准教授は、「雨のピークから数時間遅れて土石流が起きるのが、火山岩の地形でよくある土砂災害の特徴。今回の現場は山麓に開発された宅地が並んでおり、斜面の上の方が急で、土石流が一直線に下りてくるため、地形的にも悪い条件が重なった。今回の雨が地盤を湿らせ、次に雨が降ったときに今回より少ない雨で崩れる可能性もあるので注意が必要だ」と指摘した。

 鎌井教授は「今回の災害も想定外ではない」とした。

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