
岸田文雄首相は21日、臨時国会の閉幕を受け、首相官邸で記者会見した。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」対策として、外国人の新規入国を停止する水際強化措置について「年末年始の状況を見極めつつ、当面の間延長することにした」と表明。オミクロン株の濃厚接触者には宿泊施設で14日間の待機を要請する。米製薬大手ファイザーの経口治療薬を「来年の早い時期」に使用できるよう準備すると説明した。
首相が掲げる介護などの現場で働く人の賃上げに関しては、「介護、保育、幼児教育の現場で働く人の給与を恒久的に2月から3%引き上げる」と表明。中小企業が賃上げを価格転嫁できるようにするため、27日に政策パッケージをまとめることも明らかにした。
一方、首相は「来年は積極的に首脳外交を進める年にしたい」と強調。日米同盟の対処力を強化するとともに、「自由で開かれたインド太平洋」実現に向け「協力を新たなレベルに引き上げる」と述べた。
政府が備蓄している布製マスクについては、年度内に廃棄するよう指示した。
時事通信