全国知事会(会長・平井伸治鳥取県知事)は12日、新型コロナウイルス感染拡大防止に向け政府への緊急提言案を議論した。オミクロン株の新系統「BA.5」への置き換わりなどにより、感染拡大の「第7波」が到来したとの見方が広がる中、ワクチンの3回目接種について、接種率が低迷する若年層らへの呼び掛けを強力に行うよう求めた。
提言案は「過去最多の新規感染者数を記録する地域も見られる」と危機感を強調。感染拡大防止と社会経済活動との両立を図る必要があるとして、政府に対策強化を要請した。
高齢者や基礎疾患のある人を対象にしたワクチンの4回目接種に関しては、現場での混乱を防ぐため、対象者の基準の明確化を要望。医療・介護従事者を対象に加える際は早めに自治体に情報提供し、準備期間を確保するよう求めた。
季節性インフルエンザとの同時流行も想定されるとして、インフルエンザワクチンの早期確保も訴えた。季節性インフルエンザは、国内では過去2シーズン流行していないため、免疫を持たない人が増えているとみられ、例年より早い時期の流行が懸念されると指摘した。
時事通信