厚生労働省と東京都は28日、欧米などで報告が相次ぐ「サル痘」の感染者が新たに1人確認されたと発表した。北中米在住の30代男性で、国内での感染確認は2例目。症状は安定しており、都内の医療機関に入院しているという。
厚労省と都によると、男性は21日に倦怠(けんたい)感の症状が出た。その後日本に入国し、口内に発疹ができたとして27日に都内の医療機関を受診した。国籍は明らかにされていない。
1人目との関連も確認されておらず、厚労省は「入国前に感染した可能性が高い」としている。都が今後、他に接触者がいないか調査する。
サル痘は欧米などで感染の報告が相次いでおり、主な症状は発疹や発熱など。感染経路は患者の皮膚の病変や体液などとの接触が中心で、多くは2~4週間で自然回復する。厚労省は「新型コロナウイルスとは異なり、ヒトからヒトへの感染は容易には起こらない」との見解を示している。
国内では25日に初の感染者が確認された。政府はサル痘にも効果が期待できる天然痘のワクチンや治療薬を投与できる体制整備を進めている。
時事通信