
ロンドン時事:訪英中の天皇、皇后両陛下は19日午前11時(日本時間同午後7時)から、ロンドンのウェストミンスター寺院で営まれたエリザベス女王の国葬に参列された。
天皇が外国の王室や元首の葬儀に参列するのは、1993年にベルギーのボードワン国王の国葬に、在位中の上皇さまがご夫妻で参列して以来、2回目。
午前9時45分すぎ、黒のモーニングに身を包んだ天皇陛下と、黒のドレスに帽子姿の皇后さまは、滞在先のホテルを出発。周囲に集まった人たちの呼び掛けに軽く手を振り、車に乗り込んだ。チェルシー王立病院で英側が用意したバスに乗り換え、他の王族ら参列者と共にウェストミンスター寺院へ。両陛下は沈痛な面持ちで国葬に臨み、参列者全員で黙とうをささげ、女王の死を悼んだ。
これに先立ち、天皇陛下は18日夕(日本時間19日未明)、バッキンガム宮殿で開かれたチャールズ国王主催のレセプションに出席した。側近によると、午後6時すぎから1時間超開かれ、悲しみの中でも和やかな雰囲気だったという。陛下は国王夫妻に対し、陛下と皇后さま、上皇ご夫妻からの弔意を伝えた。
女王の長女アン王女やオランダのウィレム・アレクサンダー国王夫妻、ブータンのワンチュク国王夫妻、韓国の尹錫悦大統領やマクロン仏大統領らとも会い、台風14号による被害に対し、お見舞いの言葉も受けた。
午後8時40分ごろには、女王のひつぎが安置されているウェストミンスターホールを訪れ、女王にお別れをした。陛下は「女王からいただいた温かい心に感謝の気持ちを込め、お別れのごあいさつを静かにさせていただいた」と話したという。
皇后さまは18日、国葬に向けて体調を整えるため、ホテルで過ごした。
時事通信