
ワシントン:米国のジョー・バイデン大統領は23日、ガザ地区での停戦に関する協議は、ハマスが10月7日の攻撃でイスラエルから連れ去った人質を全て解放した場合にのみ行われると語った。
バイデン大統領は、ホワイトハウスの記者会見で「人質解放を条件とする停戦」の取り決めを支持するかとの質問に対し、「人質解放が先で、話はそれからだ」と答えた。
そして、「解決すべき別の問題」があるためホワイトハウスのシチュエーションルームに向かわなければならないと話し、来年の大統領選に向けた経済プログラムの宣伝で退席することを謝罪した。
この発言の直前には、イスラエルから拉致した女性の人質2人を解放したとハマスが発表していた。
ジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は、「ハマスの人質となっていたイスラエル国民2人が本日解放されたことを歓迎する」と述べた。
「ガザ地区で拘束されている残りの人質全員を解放するべく、我々は引き続き全力を尽くす」と、サリバン大統領補佐官はX(元Twitter)に投稿した。
20日には、アメリカ人母娘のジュディス・ラーナンさんとナタリー・ラーナンさんが解放された。
イスラエルは23日、ハマスの武装集団が国境を越えてイスラエル南部にあるキブツや町、軍事基地を攻撃した際、人質として連れ去った人数を222人に引き上げた。
イスラエル当局によれば、ハマスの戦闘員らによる今回の攻撃で1,400人が殺害され、同国では史上最悪の被害を記録したという。
これを受けて、イスラエルは猛烈な爆撃で対抗。ガザ地区のハマスが運営する保健当局によると、現在までに5,000人を超える住民が命を落とした。
バイデン大統領はさらに、22日に行ったローマ教皇フランシスコとの電話会談にも言及。イスラエルとハマスの紛争や、ガザ地区の人道的な状況について話し合ったとした。
「教皇と私は認識が一致しており、我々が行っていることに対して非常に、非常に、強い関心を持っておられた」という。
バイデン大統領また、米国のイスラエル支援に関する「行動計画の内容を説明した」ことも明かした。
そして、「教皇は全面的に支持されていた」と付け加えた。
AFP