
サンフランシスコ:米国のジョー・バイデン大統領は17日、カタール元首と行った会談で、イスラエルにてハマスが拉致した人質の即時解放を訴えた。カタールは軍事組織ハマスとの繋がりがある。
アジア太平洋サミットのためサンフランシスコを訪れているバイデン大統領は、カタールのシェイク・タミーム・ビン・ハマド・アール・サーニ首長と電話で会談し、「さらなる遅延を生むことなくハマスが人質全員を即時解放することの必要性について議論を行った」とホワイトハウスが発表した。
さらにバイデン大統領は、米国の呼びかけを受けてイスラエルが戦争で荒廃したガザ地区への毎日2隻のディーゼルタンカーの入港を認める決断を行ったことも議題に上げた。
バイデン大統領とサーニ首長は、「緊急を要するガザ地区への人道支援の流れを増やそうとする現行の取り組みと、救命支援用燃料の提供を再開するというイスラエルの決断について議論を行った」とホワイトハウスは述べた。
バイデン大統領は2日前に報道陣に対し、米国市民およそ10人が含まれると見られる人質解放の交渉合意に対して「若干の期待」を持っていると述べた。
イスラエルの公式発表によると、ガザ地区を支配するハマスの戦闘員らは10月7日にイスラエルに侵入し約1,200人を殺害した。犠牲者の大半は民間人であり、ハマスはさらに約240人を人質にした。
ハマスが運営するガザ地区保健省の発表によると、イスラエルがその後行った空および地上での作戦により、子ども5,000人を含む1万2,000人が殺害された。
ハマスの戦闘員らはイランの聖職者国家が支援しており、そのイランはカタールに大使館を維持している。そのような状況にも関わらず、カタールは米国の緊密なパートナーである。
カタールはこの数年、他の湾岸アラブ君主国家によるイスラエルとの国交正常化に向けた動きを否定してきた。
AFP