
マナーマ:ジョー・バイデン米大統領の中東担当顧問は18日、ガザで武装勢力に拘束されている人質が解放されれば、イスラエル・ハマス戦争は「大規模な一時停止」になると述べた。
イスラエル当局によると、ハマスの武装勢力は10月7日、ガザの軍事境界線を越えてイスラエル南部に押し寄せ、人質約240人を拘束、民間人を中心に約1,200人を殺害した。
パレスチナ自治区のハマス政権によれば、これに対しイスラエルはガザ地区の標的に対して執拗な爆撃と地上戦を続けており、これまでに12,300人が死亡している。
「人道支援や燃料が押し寄せ、一時停止となるのは…人質が解放されたときだ」とブレット・マガーク氏はバーレーンで開かれた安全保障会議で語った。
人質が多数解放されれば、「大規模な一時停止と…人道支援の大きな波が押し寄せる」であろう、と同氏。
マガーク氏によると、バイデン大統領は17日夕方、停戦と人質解放に向けた調停努力を主導している湾岸国カタールの統治者と同問題について協議したという。
大統領官邸によると、バイデン大統領とカタールのシェイク・タミーム・ビン・ハマド・アール・サーニ首長は、「ハマスが拘束しているすべての人質をこれ以上の遅滞なく解放する差し迫った必要性」について話し合った。
その2日前、バイデン大統領は米国市民約10人を含むと思われる人質の解放交渉成立に「実現を確信」していると述べていた。
エマニュエル・マクロン仏大統領も18日、アール・サーニ首長およびエジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領と人質について協議したと同大統領官邸は明らかにした。
マクロン大統領は、フランス人8人を含む人質を直ちに解放することが「フランスにとって絶対的な優先事項」であると述べた。
マクロン大統領官邸によれば、3首脳はまた、ガザ市民援助の連携強化についても意見交換したという。
これまでのところ、カタールの努力によって人質4人が解放されている。5人目の人質である兵士はイスラエルの作戦で救出された。
イスラエル軍は今週、ガザで人質の女性2人の遺体を収容したと発表。
マガーク氏は18日、包囲されたパレスチナ自治区の状況は 「恐ろしく」、「耐えがたい」ものであったと語った。
イスラエルは、すべての人質が解放されないうちは停戦要請に応じないとしている。
同じくバーレーンの会議に出席したヨルダンのアイマン・サファディ外務・移民大臣は、人道的休戦と人質解放をつなげるのは「容認できない」と述べた。
一方、EUのジョセップ・ボレル外務・安全保障政策上級代表はガザの将来について、「ハマスがガザを支配することはもうできない」と語った。
ヨルダン川西岸地区のラマッラーに本部を置くパレスチナ自治政府は、国際社会の助けを借りて「進んでこの責任を取る用意があると私に言った」とボレル氏は語った。
また同氏は、アラブ諸国はガザに対し、将来どのような形になったとしても、政治的・経済的にその役割を果たすべきであると付け加えた。
サファディ外務・移民大臣は、ガザに「アラブ軍は配備しない」と主張した。
AFP