
テヘラン:イランは11月25日、パレスチナ人過激派が先月イスラエルを奇襲して以降、彼らが戦争で荒廃したガザに捕らえていたタイ人の予想外の解放について、仲介を手伝ったと発表した。
11月24日、ハマスはイスラエルとの休戦協定の一環として、イスラエル人の女性や子供13人と共に、予想外にも10人のタイ人とフィリピン人を解放した。
イスラエルは見返りとして、イスラエルの刑務所に捕らえられていた39人のパレスチナ人の女性と子供を釈放した。
イラン外務省の報道官ナーセル・カナニは公式の通信社であるIRNAに対し、「タイ人の人質の問題に対し、イラン・イスラム共和国とカタールは共同で説得を行った」と語った。
今回の解放は10月7日以降始めて、ガザでの戦闘が一時休戦によって停止することに合わせて行われた。10月7日、ハマスの戦闘員がイスラエル南部を攻撃した。イスラエルの統計によると、ハマスの戦闘員はその大半が民間人だった1,200人を殺害し、さらに240人超を人質とした。
イスラエルは報復として、ガザを壊滅させるかのような爆撃作戦を行ってきた。ハマスが運営する政府によると、これまでに15,000人超が殺害され、その大半は女性や子供だという。
カナニ氏はさらに、「人道的見地からこの問題について検討および支援してもらうために、タイ人の人質の名前のリストがハマス高官に提供された」と話した。
タイの外務省は11月25日、今回の解放について認め、9人の男性と1人の女性、合計10人がエジプト経由でイスラエルに連れて来られたと話した。
タイの外務省はさらに、未だガザで人質となっている推計215人のうち、およそ20人がタイ人であると述べた。
4日間の休戦期間中、ハマスはカタール、エジプトそして米国によって仲介された合意の下、150人のパレスチナ人囚人と引き換えに、一部二重国籍者を含む50人のイスラエル人人質を解放すると予想されている。
11月23日、カナニ氏は一時休戦について「シオニスト政権によってパレスチナの人々に対して…行われている戦争犯罪を完全に止める第一歩だ」と歓迎した。
イランはハマスを金銭面と軍事面で支援しており、10月7日の攻撃を「成功」として称賛しているが、直接的な関与については一切否定している。
イラン政府は1979年のイスラム革命以降、パレスチナの大義を支援することを自国の外交政策の中核に据えている。
AFP