
エルサレム:イスラエル軍は、占領下にあるヨルダン川西岸地区のユダヤ人入植地を襲撃したパレスチナ人3名を殺害したと発表した。
イスラエル軍は声明で、ヘブロン市から西に約20kmの地点に位置するアドラ入植地で「テロリストの侵入」があり、同軍の兵士たちが銃撃を受けたと述べた。
兵士たちは周辺を捜索し、「治安部隊が3人の襲撃者を特定し、無力化した」と声明では述べている。
AFP通信の質問に対し、イスラエル軍は3人の襲撃者の死亡を確認したと語った。パレスチナの通信社WAFAは、この3人が19歳1名と16歳2名であると特定した。
イスラエルの救急医療サービス「マゲン・ダビド・アドム」は、救援チームが足を撃たれた男性の治療にあたっていると述べたが、負傷したこの男性の身元は明らかにしなかった。
パレスチナ当局からは、この事件についてのコメントはまだない。
ヨルダン川西岸地区で発生した別の事件では、トゥルカレム市北部のゼイタで男性1名がイスラエル軍による激しい殴打を受け死亡したとパレスチナ保健省が発表している。
併合された東エルサレムを除くと、約49万人のイスラエル人がヨルダン川西岸地区の国際法上違法とされる入植地に住んでいる。
ガザ地区での全面的な戦いの火種となったハマスによるイスラエル南部への10月7日の攻撃以降、ヨルダン川西岸地区では暴力行為が急増している。
それ以来、ヨルダン川西岸地区ではイスラエル軍による襲撃や、入植者への攻撃で少なくとも338人が死亡している(AFP通信が双方の情報を基に集計した人数)。
パレスチナ保健省によると、昨年、ヨルダン川西岸地区では520名を超えるパレスチナ人が殺害された。
イスラエルの保安局「シン・ベット」は、パレスチナ人の武装勢力によるイスラエルとヨルダン川西岸地区での攻撃で、同時期に少なくとも41人が死亡したと発表している。
イスラエルは1967年に6日間続いた第三次中東戦争以来、約300万人のパレスチナ人が住むヨルダン川西岸地区を占領している。
AFP