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国連:ガザで飢饉のリスク高まる

2024年1月22日、イスラエルの地上作戦のため、ハーン・ユーニスから逃れたパレスチナ人がガザ地区南部のラファに到着する様子。(ロイター)
2024年1月22日、イスラエルの地上作戦のため、ハーン・ユーニスから逃れたパレスチナ人がガザ地区南部のラファに到着する様子。(ロイター)
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24 Jan 2024 01:01:03 GMT9
24 Jan 2024 01:01:03 GMT9
  • WFPの中東地域上級報道官であるアベール・エテファ氏は「ガザの状況は、間違いなく状況は日ごとに破滅的になっている」と語った
  • 「ガザでは50万人以上の人々が破滅的な食糧難に直面しており、飢饉のリスクは日に日に高まっている」

ジュネーブ:イスラエルとハマスの戦争が長引く中、ガザ地区の住民は飢餓の危険に直面していると、23日にに国連世界食糧計画(WFP)が警告した。

WFPの中東地域上級報道官であるアベール・エテファ氏は記者ブリーフィングにおいて「ガザの状況は、間違いなく状況は日ごとに破滅的になっており、飢餓の脅威が迫っている」と語った。

11月24日から12月7日にかけて実施された調査では、パレスチナ自治区ガザ地区内の220万人全員が危機的水準の食糧不足に陥っていた。

以来、状況は更に悪化していると、カイロからの動画リンクでエテファ氏は話した。

「ガザでは50万人以上の人々が破滅的な食糧難に直面しており、飢饉のリスクは日に日に高まっている」。

エテファ氏は、シリア、イエメン、スーダン等の長年にわたる紛争でさえ、「これほど短期間に、これほど多くの人々が今のような状況に置かれた例はない」と述べた。

彼女は、ガザは現在、「飢餓のような状況にある人間が、世界のどこよりも集中している場所」になっていると振り返った。

ガザ戦争は、10月7日のハマスの前代未聞の越境攻撃によって勃発し、イスラエルの公式発表に基づくAFP通信の集計によれば、イスラエル国内で約1140人(ほとんどが民間人)が死亡したという。

これに反撃するイスラエルの容赦ない攻撃により、ガザ地区では少なくとも2万5490人が死亡しており、そのうちの約70%が女性、子ども、青少年であると、ハマスが支配するガザ地区の保健当局は発表している。

エテファ氏によると、WFPがガザ北部への食料搬入要請のうち約70%が、イスラエル当局によって拒否されたという。

北部へ最後に搬入したのは1月11日と13日で、ガザ市内の1万5000人向けの食料200トンを運んだ。

エテファ氏は、「これは、本当にとても、とても少ない数だ」と述べた。

いつトラックがまた来るか分からないため、「これが人々がどんどん絶望的になっている理由である」。

国連の人道支援機関OCHAによると、1月最初の2週間で、ガザ北部に救命物資を届けるために計画された29のミッションのうち、イスラエル当局が許可したのはわずか7つだけだったという。

エテファ氏がこれを「組織的な制限」と呼ぶ一方、ガザでは通信手段の遮断も食糧配給を妨げている。

10月7日以降、WFPは2万4000トン以上の食料を積んだトラック1403台をガザに送り出した。その中には、1月中に1万3000トン以上を運んだトラック730台以上も含まれている。

さらに、2万1000トンの食料が用意されており、これはガザに住む200万人の1カ月分の必要量に相当する。こうした食料は、隣国エジプトの倉庫に保管されているか、ガザに向かう途中であるか、あるいは既に国境に着いたのトラックに積まれている。

ガザのパン屋は1日平均100万斤のパンを生産している、ともいう。

国連の人道支援機関は今週、ガザ地区内で今も稼働しているパン屋はわずか15軒だと発表した。

一方、世界保健機関(WHO)の報道官であるクリスチャン・リンドマイヤー氏は、病院に燃料を届けるという最近のミッションの一つが、「必死に食料を探す」人々によって何度も足止めされ、そのチームは「食べるものを何も載せていない」ことを示さなければならなかったと述べた。

「病院内からは、非常に深刻な報告が来ている。手術待ちで横になりつつ物乞いをしている人、水や食料を求めて物乞いをしている人など、現場はひどい状況だ」とも述べた。

AFP

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