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ブリンケン氏がエジプトに向け出発、ガザ紛争の「永続的終結」を模索

ブリンケン米国務長官の外交的努力は、イスラエル軍がラファに向けてさらに南下していることで、新たな緊急性を帯びている。(File/Reuters)
ブリンケン米国務長官の外交的努力は、イスラエル軍がラファに向けてさらに南下していることで、新たな緊急性を帯びている。(File/Reuters)
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06 Feb 2024 09:02:17 GMT9
06 Feb 2024 09:02:17 GMT9
  • ブリンケン氏は、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子とリヤドで会談した翌日、エジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領と会談する予定である
  • ガザ紛争が始まって約4か月間で5回目の中東訪問となるブリンケン氏の訪問先には、イスラエルとカタールが含まれる

ガザ:2月6日、アントニー・ブリンケン米国務長官は、新たな停戦とイスラエルとハマスの戦争の「永続的な終結」を模索するための中東歴訪の一環として、エジプトに向かう。

ブリンケン氏はリヤドでサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会談した翌日、カイロでエジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領と会談する予定だ。

約4ヶ月に及ぶ戦争中、ブリンケン氏が中東を訪問するのはこれで5回目であり、その後イスラエルとカタールにも立ち寄る予定である。

イスラエル軍がガザ地区の人口の半分以上が避難している、南部のエジプトとの国境沿いのパレスチナの都市、ラファに向けてさらに南下する中、ブリンケン氏の外交努力はさらに緊急性を持つことになった。

イスラエルは、昨年10月7日のハマスによる攻撃で戦争が始まった後、ハマス撲滅作戦のためにラファに向かって前進している。

「安全な場所などどこにもない。一切ないのだ。一体どこに行けばよいのだろう」パレスチナ人のモハマド・コザートさんは、イスラエルによる国境の町ラファへの攻撃で娘を含む家族6人が負傷した後、こう語った。

ブリンケン氏は、1月にパリで協議された停戦協定への支持を強化することを望んでいるが、ハマスとイスラエルはまだこれに署名していない。

国務省のマシュー・ミラー報道官によると、ブリンケン氏はサウジアラビアの皇太子と「地域の緊張を緩和する緊急の必要性」について話し合ったという。

ハマスに同調するイランの支援を受けたグループにより地域全体で攻撃が急増しており、米国とそのパートナーはこれに反撃している。

両者はまた、「ガザ危機の永続的な終結を達成するための地域的協調」についても協議した。

イスラエルの攻撃

だがイスラエルは、ハマスの幹部を根絶やしにするため、必要であればパレスチナの領土に侵入し、報復攻撃を続けると宣言している。

イスラエルのヨアフ・ガラント国防相は5日、イスラエル軍は「我々がまだ戦っていない場所……ハマスの最後の砦であるラファまで到達する」と述べた。

ここ数週間、イスラエル軍はガザ南部の主要都市であり、ハマスのガザ地区指導者であるヤヒヤ・シンワル氏の故郷でもあるハーン・ユーニスを攻撃している。

ガラント国防相はシンワル氏が「隠れ家から隠れ家へ移動している」と述べたが、現在の居所についての推測など、詳細については明らかにしなかった。

イスラエルは、シンワル氏が昨年10月7日の攻撃の首謀者だとして非難している。公式発表に基づくAFP通信の集計によると、この攻撃で約1,160人(大半が民間人)が死亡した。

また、ハマス戦闘員は約250人の人質を取った。イスラエル首相官邸による最新の情報では、132人がガザに残っており、そのうち28人が殺害されたと見られている。

ハマスが支配するガザの保健省によると、イスラエルの作戦によって、ガザでは少なくとも2万7,478人(大半は女性と子供)が死亡した。

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、「我々の完全勝利により」ハマスだけでなく、地域全体のイランに支援された他の武装グループも「致命的な打撃を受けるだろう」と述べた。

ハマスに近い情報筋によれば、ブリンケン氏が合意を目指す停戦案は6週間戦闘を休止し、イスラエルに拘束されているパレスチナ人捕虜の釈放およびより多くの援助物資のガザへの搬入と引き換えにハマスが人質を解放することを提案している。

残る人質の運命をめぐって閣内の分裂や国民の怒りに直面しているネタニヤフ首相は、イスラエルはハマスによる交換要求を「受け入れない」と述べた。

ネタニヤフ首相が所属するリクード党は、条件は「前回の合意と同様であるべきだ」というネタニヤフ氏の発言を引用した。昨年11月の休戦では、パレスチナ人捕虜と交換で人質の一部が解放されている。

悲惨な人道状況

ガザの人々が悲惨な人道的状況に苦しむ中、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は、12人の職員がハマスの攻撃に関与していたとの告発を受け、大きな論争に直面している。

この主張が表面化して以来、最大の援助国であるアメリカを筆頭に、十数カ国がUNRWAへの資金提供を停止した。

ただしスペインは、「UNRWAが短期的に活動を維持できるように」350万ユーロ(380万ドル)を追加で提供すると、ホセ・マヌエル・アルバレス外相が表明した。

アントニオ・グテーレス国連事務総長は、UNRWAおよび「同機関が中立性を確保するために全力を尽くしているか」を査定するための独立委員会の設立を発表したと、国連は声明で明らかにした。

ヨルダン王室の声明によると、アブドッラー2世国王は、「特にガザの悲劇的な人道的状況を考慮し、……重要な人道的サービスを提供できるように」援助国に対し、UNRWAへの支援を維持するよう要請した。

アンマンで行われたUAEのシェイク・ムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン大統領との会談では、両首脳はガザの民間人の保護を求め、永続的な停戦と紛争の「政治的解決」に向けた努力の強化を呼びかけた。

フランスのステファヌ・セジュルネ外相は、就任後初めてこの地域を訪問し、イスラエルとパレスチナの和平交渉を「遅滞なく」再開するよう求めた。

ドイツのオラフ・ショルツ首相は電話会談でネタニヤフ首相に対し、「交渉による2国家解決だけが、中東における紛争の持続可能な解決への展望を開くだろう」と述べた。

リヤドでは、ブリンケン氏は「より統合され繁栄した地域の構築」についても議論したとミラー報道官は述べ、ガザ戦争によって中断された、サウジアラビアとイスラエルの画期的な国交正常化交渉について言及した。

AFP

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