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紅海へと続く重要な海峡で、フーシ派の攻撃によりベリーズ船籍の船舶が激しく損傷

イランの支援を受けるフーシ派はさらに、米国の無人機MQ-9リーパーを撃墜したと主張したが、この地域に展開する米軍の確認はとれていない。(AFP / ファイル)
イランの支援を受けるフーシ派はさらに、米国の無人機MQ-9リーパーを撃墜したと主張したが、この地域に展開する米軍の確認はとれていない。(AFP / ファイル)
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20 Feb 2024 03:02:23 GMT9
20 Feb 2024 03:02:23 GMT9

ドバイ:イエメンのフーシ派によるミサイル攻撃で、紅海とアデン湾を結ぶバブ・エル・マンデブ海峡を航行中のベリーズ船籍の船舶が被害を受け、乗組員は同船舶の放棄を余儀なくされたと当局が月曜日に発表した。また、伝えられるところによると、アデン湾では別の船が2度の攻撃を受けた。

イランの支援を受けるフーシ派はさらに、米国の無人機MQ-9リーパーを撃墜したと主張したが、この地域に展開する米軍の確認はとれていない。しかし、フーシ派は以前にも米国の無人機を撃墜したことがある。

一方、米軍は、フーシ派が11月に国際輸送船に対する攻撃を開始してから初めて確認された水中ドローンを含め、フーシ派を標的とした新たな空爆を実施していると発表した。

フーシ派による日曜日の攻撃の標的となった船舶は、「船体のすぐ近くで爆発が起きて」被害を受けていると、イギリス軍の英国海運貿易オペレーション (UKMTO) センターが報告した。

UKMTOは「軍当局から乗組員が船を放棄したとの報告があった。本船は停泊しており、乗組員は全員無事である」と発表した。

フーシ派のヤヒヤ・サリー准将は、攻撃を行ったとする声明を発表し、船は後に沈没したと述べた。

船が沈没したという独自の裏付けはなかった。

「船は壊滅的な被害を受け、完全に停止した。船の乗組員が安全に脱出できるよう作戦を実行した」とサリー准将は語った。

民間警備会社アンブリーは、英国船籍でレバノンが運航する貨物船が、アラブ首長国連邦のホール・ファカーンを出港してブルガリアに向かっていたと伝えた。

AP通信が分析したMarineTraffic.comの船舶追跡データにより、標的となった船舶はRubymar号であることが判明した。ベイルートを拠点とする管理会社からのコメントは得られていない。

後にフーシ派も米中央軍と同様に、この船舶がRubymar号であると特定した。

米中央軍は、この攻撃には2発の対艦弾道ミサイルが使用され、そのうち1発がRubymar号に命中したと発表した。

アンブリーは、この船の一部に貨物が積まれていたと説明したが、何を積んでいたかはわかっていない。同船は今月初めにアラビア湾にいる間、自動識別システムの追跡装置をオフにしていた。

月曜日遅く、UKMTOとアンブリーは、アデン湾で別の船舶が攻撃を受けたと発表した。アンブリーは、この船はアルゼンチンから穀物を積んでイエメンのアデンに向かっていた、ギリシャ船籍の米国所有ばら積み貨物船であると説明した。同日遅くには、この同じ船が再び攻撃を受けた。

これらの詳細と船舶追跡データを組み合わせて、この船舶がSea Champion号であることが判明した。管理会社には連絡を取ることができていない。フーシ派は後に攻撃を行ったことを主張したが、その攻撃ではSea Champion号ではない別の船舶を標的にしていたと発表した。

UKMTOとアンブリーは、ジブチ沖のバブ・エル・マンデブ海峡にいる船舶を標的とした、フーシ派によるドローン攻撃の疑いを月曜日遅くに報告した。UKMTOは、この船は「表面的な損傷」を受けていると説明した。

11月以降、この反政府勢力はガザ地区におけるハマスを標的としたイスラエルの戦争をめぐり、紅海とその周辺海域で船舶を標的にした攻撃を繰り返している。イスラエルとのつながりが希薄であるか明確でない船舶も頻繁に標的されており、アジア、中東、ヨーロッパ間の貿易における主要ルートの輸送が危険にさらされている。フーシ派の主要な支援国である、イラン向けの貨物を積んだ船舶が狙われたことも、少なくとも1度あった。

サリー准将はまた、フーシ派軍が紅海にあるイエメンの港湾都市フダイダ付近の別の攻撃で、MQ-9無人機を撃墜したと主張した。しかし、その主張の証拠は何も示されなかった。

サリー准将は、「フーシ派は、シオニストの実体に代わって我が国に対して敵対任務を遂行していた米国の航空機(MQ-9)を、防空部隊が適切なミサイルで撃墜することができた」と述べた。

米軍はこの地域における無人機の喪失を認めていない。しかし、フーシ派は高空を飛行する米国の無人機を撃墜できる地対空ミサイルシステムを持っている。11月に米国防総省は、紅海上空でのこの反政府勢力の撃墜によって、MQ-9を失ったことを認めた。

イエメンの反政府勢力フーシ派が、2014年にイエメン北部と首都サヌアを制圧して以降、米軍は2017年、2019年、そして今年と、この反政府勢力の撃墜により4機の無人機を失っている。

一方、米中央軍はフーシ派の軍事設備を標的に5回の空爆を実施したと報告した。これらの攻撃では、移動式対艦巡航ミサイル、爆発物を積んだ無人ボート、「無人潜水艦 (UUV)」が標的とされたと中央軍は述べた。

そして、「10月23日に攻撃が始まってから、フーシ派によるUUVの使用が確認されたのはこれが初めてだ」と述べた。

AP

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