
テヘラン:
イランの報告によると、3月18日(水)、新型コロナウィルスによる1日当たりの死亡者数が過去最大の上昇を示し、あらたに147人という15%近くの上昇となった。これによって死亡者総数は全国で1,135 人となった。
これは、2月中旬にイランで初めてコロナウィルス感染者が認識されて以来、24時間以内における死亡者数の最大の増加率を示す。
3月18日(水)にイラン保健省のアリレザ・ライシ副大臣が行った概要報告によれば、日々感染者数が増加して全国で約17,361人が感染する中、死亡者数も急増したとのこと。
コロナウィルスの世界的感染拡大は、ペルシャの新年を祝うノウルーズ(Nowruz )にも影を落としている。これは通常ならこの金曜日に始まる祝日だ。保健省担当官らは市民に移動と人混みを避けるよう要請している。しかし多くの人々はその警告に耳を貸していない様子で、感染拡大のリスクは高まっている。
首都テヘランの一部の食料品市場は18日(水)現在でもいまだに大変な混みようであり、高速道路は都市間を移動する家族たちの車で渋滞している。さらにイランは、過去3週間にわたってモスクでの金曜日の礼拝集会を禁止させている。
ライシ副大臣は国民が政府の警告に従おうとしないことを非難し、全国放送のテレビでも ウィルスは非常に深刻なものなのだと訴えている。彼は「これは実にまずい状況だ」と言い、国民に家にとどまっているよう懇願している。
3月18日(水)、イランのハサン・ロウハーニー首相は、「イランの政府高官らは対応が遅く、感染が国中に急速に広まる以前には、当初の感染者発生を隠してさえいたのではないか」という世界中からの非難に直面し、コロナウィルス感染拡大への政府の対応について弁護を行った。
ロウハーニー首相による議会向けのスピーチでは、政府は国民に対して「正直」な対応をし、2月19日にコロナウィルス感染についての情報を受け次第、それを発表していると述べた。
さらに「我々は国民に正直に告げました。対応の遅れはありません」と続けた。
政府は遅々とした不適切な対応ぶりに対する大きな非難の的となっている。数週間にわたって政府高官らは、ウィルスの拡散を抑制するため、多くの人が訪れる礼拝堂を閉鎖するよう聖職者たちに強く要請していた。今週になって政府はついにモスクの閉鎖を発表した。
「当然ながらモスクや聖地の閉鎖は容易なことではありません。しかし我々は実行しました。それは宗教上の義務でもあります」とロウハーニー首相は言う。