• 国連が3月に発表した報告書によると、ガザ北部では飢饉が差し迫っており、5月までに発生する可能性が高い。

ジェネバ：ガザ地区では、6週間以内に食糧難、栄養失調、死亡率などの飢饉の基準を超える可能性があると、世界食糧計画（WFP）の関係者が水曜日に述べた。

「我々は飢饉の状況に日に日に近づいている」と世界食糧計画（WFP）のジュネーブ事務所長ジャン・カロ・チリ氏は語った。

「食料不安、栄養失調、死亡率という3つの飢饉のしきい値すべてが、今後6週間以内に突破してしまうという妥当な証拠がある」

国連が3月に発表した報告書によると、ガザ北部では5月までに飢饉が発生し、7月までに全域に広がる可能性があるという。火曜日には、アメリカ政府高官が、ガザ、特に北部での飢饉のリスクは非常に高いと述べた。

チリ氏は、国連機関、世界銀行、欧州連合（EU）、米国を含む人道援助・開発関係者の連合体である「食糧危機に対するグローバル・ネットワーク」による報告書の発表の席で語った。

同ネットワークは報告書の中で、中東とアフリカの2024年の見通しについて、ガザ紛争と人道的アクセスの制限、そして紛争がこの地域の他の場所に拡大するリスクのため、非常に懸念されると述べた。

「ガザに関しては、紛争によって、被害を受けた人々に手を差し伸べることが困難であり、時には不可能である。支援の規模を大幅に拡大する必要がある。しかし、現在の状況では、状況はさらに悪化していくだろう」

国連は、イスラエルがガザの支配者であるイスラム過激派組織ハマスに対する空爆と地上攻撃を開始してからの半年間、ガザ全域への援助物資の搬入と配給に支障が生じていることを以前から訴えてきた。

イスラエルは、人道援助の供給を妨げていることを否定し、分配の非効率性について援助機関を非難している。

10月7日、ハマスがイスラエル南部に殴りこみをかけて戦争を引き起こして以来、イスラエルの軍事作戦は、230万人の人口を抱えるガザ地域の大部分を荒れ地に変え、人道的災害を引き起こしている。

チリ氏は、ガザで飢饉を回避する唯一の方法は、食糧供給を即時かつ毎日確保することだと述べた。

「彼らは食料を買うために持ち物を売り払っている。彼らはほとんどの場合、貧困にあえいでいる。そして、明らかに飢えで死にそうな者もいる」

ロイター