
ダイアナ・ファラ・ドバイ
コロナウイルス(COVID-19)の最初の2例は、日曜にパレスチナのガザ地区で確認された。感染したパレスチナ人たちはパキスタンからガザ地区に戻ったところを隔離された。
ガザの保健省は、彼らが直ちに隔離され、一般住民とは交っていないと述べた。
アラブニュースジャパンの独占インタビューに応じたパレスチナ児童救済基金のスティーブ・ソセビー会長兼CEOは、「ガザの政府と保健省はほとんどの西側諸国よりも前に社会的交流や集会を減らすための断固たるアクションを実行した。より迅速で速い感染拡大の封じ込みに役立つかもしれない」と述べた。
ソセビーは、政府当局者と作業員は準備万端で、ラファの国境を通ってガザに渡る人を全員チェックし、ガザ地区南部の施設に隔離していると説明した。
しかしCOVID-19症例数が増加した場合、イスラエルからの封鎖によりマスクや衛生用品などの健康資源が限られているため、結果は「壊滅的」となるだろうとソセビーは述べた。
「人民に提供すべき医療資源があらゆるレベルで欠如しています。もしガザでアウトブレイクが発生した場合、イタリアのロンバルディア地域で見られている状況よりもひどくなると思います」と、氏は付け加えた。
国連パレスチナ難民機関(UNRWA)のガザ局長マティアス・シュマレは「このような閉鎖された空間でエピデミックを管理できるなどと考えるのは幻想にすぎない」と語った。
ソセビーはシュマレに同意すると述べ、またガザが世界でも最も人口密度の高い地域の一つであり、「8つの難民キャンプと大きなスラム街を持つ狭いガザ地区」ではアウトブレイクが広がるだろうと付け加えた。
ソセビーは、住民たちは閉じ込められているような感覚を覚え「緊張して怖がっている」と述べた。この閉じ込められた感覚は14年間にわたるガザ地区封鎖により、だいぶ長い間感じ続けている感覚だ。
ガザの住民は、世界の他の国々が現在経験している隔離や閉じ込めには慣れている。しかし、だからといってガザ人はCOVID-19の大流行に対する不安が和らいではいるわけではない、とソセビーはアラブニュースジャパンに語った。
「パレスチナの人々、特にガザの人々は、多くの危機を経験してきた非常に芯が強く回復力のある人々だ」と氏は述べ、さらに「彼らは何週間も続いた戒厳令を経験しており、世界の他の国々がいま初めて経験している隔離と閉鎖に耐えてきた」と付け加えた。
ガザ地区は数年間にわたり軍事占領と閉鎖の下で生きてきたが、果たして今回の嵐に耐えることができるだろうか、という問題は残されたままだ。