
ベイルート: ヒューマン・ライツ・ウォッチは土曜日、戦争犯罪の裁きに向けた「画期的な一歩」であると述べた。
レバノンは、イスラエル軍とレバノンの武装組織ヒズボラが、ガザ紛争と並行してレバノン南部の国境を越えて銃撃戦を繰り広げているこの半年間、イスラエルが繰り返し主権を侵害し、国際法違反を犯していると非難してきた。
この国境を越えた砲撃により、子供や救助隊員、ジャーナリストを含む少なくとも70人の民間人が死亡しており、その中には10月13日にイスラエル軍の戦車で死亡したロイターの映像記者イッサム・アブダラ氏も含まれていることが、ロイターの調査で判明した。
レバノンの暫定内閣は金曜日、外務省に対し、10月7日以降にレバノン領内で行われた犯罪を調査・起訴するICCの管轄権を受け入れる宣言をICCに提出するよう指示した。
また、外務省に対し、独立研究機関であるオランダ応用科学研究機構(TNO)が作成した報告書を、国連へのイスラエルに関する苦情に含めるよう指示した。
この報告書は、アブダラー氏の殺害に特化して調査したもので、ロイターが現場から収集した破片、防弾チョッキ、カメラ、三脚、大きな金属片、ビデオや音声資料を調査して作成された。
レバノンもイスラエルも、ハーグに本部を置くICCのメンバーではない。しかし、裁判所に宣言書を提出することで、特定の期間に関連する犯罪を調査し起訴する管轄権が与えられる。
ウクライナは2度このような宣言を提出し、裁判所がロシアの戦争犯罪を調査することを認めている。
ヒューマン・ライツ・ウォッチの中東・北アフリカ担当ディレクターであるラマ・ファキ氏は、「レバノン政府は、国内の戦争犯罪に対する正義を確保するための画期的な一歩を踏み出した」と述べた。
「これは、戦争法の下での義務に背く者たちに、自分たちがドックに入れられるかもしれないということを思い出させる重要な出来事だ」とファキ氏は語った。
ロイター