
モスクワ:クレムリンは月曜日、NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長が、軍事同盟が核兵器の配備拡大について協議を行っていると発言したことについて、「緊張のエスカレート」だと述べた。
ストルテンベルグ氏はイギリスのテレグラフ紙に対し、NATO加盟国はロシアと中国からの脅威の高まりに直面し、核兵器の配備拡大、保管場所からの持ち出し、待機状態について協議していると語った。
クレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官によれば、ストルテンベルグ氏の発言は、週末にスイスで開催された会議で発表されたコミュニケと矛盾しているようだという。
ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領の意向で開催されたこの会議は、モスクワは招待されていなかったが、「平和サミット」と銘打たれていた。
ペスコフ報道官はNATO事務総長の発言について、「これは緊張をまたエスカレートさせる以外の何ものでもない」と述べた。
ストルテンベルグ事務総長はその後、ロシアは混乱を生み出そうとしており、自分の発言は、F-16戦闘機からF-35への置き換えや、ヨーロッパに配備されている兵器の近代化など、NATOの核抑止力の近代化について言及したものだと述べた。
「ロシアは常にNATOを非難できる状況を作り出そうとしているが、現実にはNATOは透明性がある」とストルテンベルグ事務総長はワシントン訪問中に記者団に語った。
NATOは以前、ストルテンベルグ氏の発言を明確にするよう努め、核態勢に大きな変更はないと述べていた。
「NATOは、安全で確実かつ効果的な核抑止力を確保することにコミットしている」とNATOのファラ・ダクララ報道官は述べた。
「そのために、レガシー兵器や航空機を置き換えるための近代化プログラムが進行中です」
「それ以上、核抑止力に大きな変化はありません」
2022年にウクライナに軍隊を派遣したロシアは、アメリカとヨーロッパの同盟国は、ウクライナに数十億ドル相当の兵器を与えることで、世界を核対立の瀬戸際に追いやっていると言っている。ウラジーミル・プーチン大統領は、ロシアは技術的に核戦争の準備ができており、極端な状況下では自衛のために核兵器を使用することができると述べている。
アメリカ科学者連盟によれば、ロシアとアメリカは世界最大の核保有国であり、世界の核兵器の約88%を保有している。
アメリカは、イタリア、ドイツ、トルコ、ベルギー、オランダのヨーロッパ5カ国に、約100発の非戦略核兵器B61を配備している。アメリカはさらに100発の非戦略核兵器を自国内に保有している。
ロシアは約1558個の非戦略核弾頭を保有しているが、軍備管理の専門家によれば、秘密主義のため、その数を明かすのは非常に難しいとのことである。
ロイター