
ドバイ:ドバイにあるファーミ・アル・シャワー氏の3Dプリント工場では、3週間前は湾岸地域の石油ガス業界向けに部品を製造していた。今やシャワー氏の工場では、新型コロナウイルスと闘うアラブ首長国連邦を支援するため、顔面シールドが何千個と大量生産されている。
新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)で、航空便が大幅に減り、人員が不足し、また各国が輸出を制限しており、国際貿易に混乱をきたしている。各国はそのような状況下で、顔用マスクや除菌製品の自国調達を余儀なくされている。
シャワー氏がCEOを務めるImmensaの3Dプリンターはすぐに設定変更が可能で、サプライチェーンの混乱により海外調達が難しくなった業界向けに予備部品も製造している。
「この危機が終わった頃には、現地で作られた製品を数多く目にするようになっていると思います。 サプライチェーンの現地化を目指す企業は多数あるので、これがきっかけになるでしょう」とシャワー氏は言う。
イタリアなどウイルス感染多発地域における物資不足を受けて、Immensaは生産内容の変更を決めた。今では週に1万5000個から2万個のプラスチック製顔面シールドを製造しており、他にどういった形で支援が可能かアラブ首長国連邦当局にも相談を持ちかけている。
アジュマーン首長国では、以前作業服を製造していた工場が、今では再利用可能な布製顔マスクをFine Hygienic Holding向けに製造している。
ロイター