
テルアビブ:数百人のパレスチナ人とユダヤ系イスラエル人が木曜日の夜、ガザでの戦争と暴力の連鎖の終結を求めて、テルアビブを騒々しく行進した。
彼らの目的は、イスラエルとハマスの戦争の終結から始まり、最終的にはパレスチナとイスラエルの関係を再構築し、低迷する平和運動に新たな息吹を吹き込むことだ。
イスラエル在住のパレスチナ人、アミラ・モハメッドさんは平和運動について「10月7日以降、基本的に平和運動は鳴りを潜めました。戦争がはじまり、過激派は平和主義者よりも声高になりました。だから今、自分たちが望む平和について過激にならなければならないのです」と語った。
モハメッドさんによれば、それには「占領者と被占領者の間の力関係を認識する」ことと、「双方に説明責任を果たす」ことが含まれるという。さらに「これ以上の暴力で暴力を止めることはできません。イスラエル国内のパレスチナ人とユダヤ人の双方に快適な生活を保障する必要があります。誰もが、同じようにここに住む権利があることを認めなければなりません」と彼女は続けた。戦争が始まって以来、現状維持は不可能だという意識が高まっていると語った。
ハマスによるキブツ・ニリム襲撃の生存者であるマルセロ・オリキさん(64)は、「平和が唯一の道です。国境を隔てた向こう側で、子どもや女性、赤ん坊が死んでいる。私と同じように悲しんでいる人たちがいて、私と同じように平和を望んでいる人たちがいる」と語った。
戦争が激化するなか、イスラエル最大の都市では週に何度もデモが起きている。ガザで拘束されている人質の家族によるもの、戦争前から活動していた反政府デモ隊によるもの、ユダヤ人・アラブ人和平陣営によるものなどがある。
イスラエルの人口950万人の約20%はアラブ人で、その多くはパレスチナ人である。
活動家や監視団によれば、イスラエルのパレスチナ系市民は、反戦デモの許可を得るのに苦労しているという。木曜日のデモ行進は、主催者が突然許可を取り下げたと発表したため、1週間延期された。
テルアビブのさまざまな抗議グループは、政治的な点では異なるかもしれないが、即時停戦を求める点では一致している。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は水曜日、アメリカ議会で演説し、「完全勝利」へのこだわりを繰り返した。一方、国内では、極右連合メンバーがハマスとのいかなる取引に対しても政府を崩壊させると脅している。
イスラエルの公式発表に基づくAFPの集計によると、10月7日に戦争を開始したハマスの奇襲攻撃により、イスラエルでは1,197人が死亡した。
ハマスが運営するガザ保健省によれば、イスラエルの報復攻撃により、ガザでは少なくとも39,175人のパレスチナ人が死亡したという。
「平和という選択肢があることを忘れてはいけません。極右の人たちを説得する必要はないのです。これ以上の戦争を望まない、中道にいる人たちを説得すればいいのです」と、学生で、デモ行進を主催した活動家グループ「スタンディング・トゥギャザー」のメンバーであるマヤ・オフェルさん(23)は語った。
同グループの共同責任者であるルーラ・ダウドさんは「今こそ平和を」や「戦争に勝者はいない」と書かれたサインを振りながら群衆に呼びかけた。
デモ参加者たちは、長期的な政治的解決に向けた彼らの展望は、理想主義からではなく、深い現実主義からきていると主張した。
「この国には2つの民族が住んでいて、どちらの民族もどこにも行かないのです」とダウドさんは結んだ。
AFP