
ジュネーブ:国連の委員会は、イスラエルがガザ地区で行った軍事行動は子どもたちに壊滅的な影響を与え、近年の歴史上でも最悪の侵害行為のひとつであるとし、子どもの権利を保護する国際条約に深刻な違反行為があったと非難した。
パレスチナ保健当局によると、イスラエルが10月7日にハマスによる国境越え攻撃への軍事作戦を開始して以来、ガザ地区では41,000人が死亡した。パレスチナ側の発表によると、ガザ地区で死亡した人のうち少なくとも11,355人は子供であり、さらに数千人が負傷している。
「子どもたちの非道な死は、ほぼ歴史上唯一の出来事である。これは歴史上極めて暗い出来事である」と、委員会の副委員長であるブラギ・グドブランソン氏は述べた。
「ガザで目撃したような大規模な侵害行為は、これまで見たことがない。これは、我々が頻繁に目にするわけではない、極めて深刻な侵害行為である」と彼は語った。
1991年に条約を批准したイスラエルは、9月3日から4日にかけてジュネーブで行われた国連の公聴会に大規模な代表団を派遣した。
同代表団は、ガザ地区やヨルダン川西岸地区には条約は適用されないと主張し、国際人道法を尊重する姿勢を示した。また、ガザ地区での軍事作戦はハマスを排除することが目的であると述べた。
委員会はイスラエルの出席を称賛したが、「締約国が自らの法的義務を繰り返し否定していることを深く遺憾に思う」と述べた。
18人の委員で構成される国連委員会は、暴力やその他の虐待から子供たちを守ることを目的とした、広く採択されている条約である「児童の権利に関する条約」(1989年)の遵守状況を監視している。
結論として、委員会はイスラエルに対し、戦争で負傷したり障害を負ったりした数千人の子供たちへの緊急支援、孤児への支援、ガザからの医療避難の許可を求めた。
国連機関は勧告を強制する手段を持たないが、各国は一般的に勧告に従うことを目指している。
ヒアリング中、国連の専門家はイスラエルの子供たちについても多くの質問をしており、その中にはハマスに人質として捕らえられた子供たちの詳細も含まれていた。これに対してイスラエルの代表団は詳細な回答を行った。
ロイター