
ナジア・フサリ
ベイルート:レバノンの人々は、マスクを着用し、安全な距離を保つことを前提に、月曜日からレバノンの海岸沿いの遊歩道を散策することが許される。遊歩道の利用は、新型コロナウイルス(COVID-19)の蔓延により3月15日以来禁止されていた。
レバノンは、日曜日には4人の新規感染者が報告されたが、そのうちの2人はギニアからの帰国者だった。
レバノンでは、緩和措置の第2週目に入る。レストランは、新型コロナウィルス(COVID-19)を広める水たばこを提供しないことを条件に、午後9時までの営業再開が許されている。今後理髪店も事前予約制での営業再開が予定されている。
デモ参加者たちは、腐敗した政府に対する抗議活動で、路上に出て、座り込みをすることで、外出制限措置に違反している。トリポリのデモ参加者たちの多くは、次のように書かれたバナーを掲げている。「あなた方は世に巣くっている泥棒であり、病原菌だ。」
デモ参加者たちを擁護している弁護士委員会は、先週治安部隊によって逮捕された多くの活動家が拷問を受けていると訴えている。委員会は「強制的失踪」に抗議した。
委員会は声明で、軍の検察官はシドンで逮捕された子供を含む6人の被拘禁者を釈放したと述べている。 委員会によると、「一部の被拘禁者は、電気ショックを受けたことや、他にも様々な手段で諜報機関による暴行や拷問を受けたことを認め」、中には釈放時に入院する必要があった者もいる。
ミシェル・アウン大統領が政治指導者や議会のリーダーを招待し、水曜日にバーブダ宮殿で開催される会合に注目が集まっている。会合でアウン大統領は、ヒズボラ、アマル運動、自由愛国運動およびそれぞれの支持勢力を代表する政府によって承認された改革計画について参加者に説明するとされる。
未来運動の議会会派は、日曜日に会議に参加しない予定であることを発表している。
彼らは、「政府が改革計画について議会会派に説明するのに自然な場所は議会である」と述べている。同会派はまた、「議会制民主主義システムを犠牲にして大統領制の概念を確立するために、憲法の境界線を越える政治的および法的慣行と勧告的意見」について警告した。
元首相のフアド・シニオラ氏は、「首相の立場を弱め、大統領に全権を集中させようとする動きが実際に起こっている」との懸念を表明した。 彼は「この動きは憲法に反している」と言を強めて述べた。
シニオラ氏は、各党派が、「国家に対する自らの掌握力を強め、支配しようとしている」と警告した。彼は「宗派や告発、軍部の動きおよび政府を掌握している政党によって加えられた圧力」について語った。
彼が述べたところでは、「ハッサン・ディアブ首相が率いる政府によって準備された経済計画は、特に社会保護ネットワークの強化という点で、問題の解決に貢献する事項や改革措置の実施の可能性に欠けている。」
彼はまた、次のように述べている、「法律を尊重せず、法律で規定された司法組織を未だ施行せずに、政府はどのようにしてレバノン人、そして世界のレバノンの友人の信頼を取り戻すことができるのであろうか。」
「そして、長期に渡る権力問題に対処できないでいるときに、政府はどのように信頼を得ることができるのであろうか?」
シニオラ氏は、「レバノンはアラブ世界の一部であり、アラブ地域および世界との立場、枢軸、または、(それぞれとの関係に影響を及ぼす)論争には関心がない」ことを強調した。