
パリ:ロッカーのピーター・ガブリエル、映画監督のケン・ローチ、俳優のヴィゴ・モーテンセンなど世界中のアーティストや作家250人以上がガザの「包囲」をやめるようイスラエルに訴え、コロナウイルスの蔓延は「世界最大の野外刑務所」に悲惨な影響を与える恐れがあるとした。
「新型コロナウイルス感染症の世界的なアウトブレイクによってすでに崩壊したガザの医療システムはさらにひっ迫する恐れがあるが、そのずっと以前から、国連はこの封鎖された沿岸の飛び地が2020年までには居住不能になると予測していた」とネットで公表された書簡において表明した。
「パンデミックにより、難民を大多数とする約200万人のガザ住民は、世界最大の野外刑務所において致命的な脅威に直面している」とした。
詩人のタハ・アドナン、カナダの作家ナオミ・クライン、イギリスのグループのマッシヴ・アタックなども署名者として名を連ねている。
イスラム抵抗運動ハマスが飛び地を支配するようになった2007年以降、ガザ地区はイスラエルによる封鎖下に置かれている。
それ以来、イスラエルとハマスは3度の紛争を重ねてきた。2018年後半には停戦合意に達し、昨年新たな攻撃が続いた後、合意は更新された。
「現在起こっている危機のずっと前から、ガザの病院は限界点に達するほどひっ迫していた。イスラエルの包囲によって必要不可欠な資源が断たれているからである。ガザの医療システムは何千という銃創の傷に対処できず、その結果多くの場合手足を切断せざるを得ない状況に陥っていた」とアーティストたちは述べている。
「したがって、人口が密集しているガザにおける最初の新型コロナウイルス症例の報告は非常に憂慮すべきものだ」とした。
「我々はアムネスティ・インターナショナルが世界各国政府に対しイスラエルが国際法に基づく義務を完全に遵守するまでイスラエルに武器禁輸措置を課すよう求めた要請を支持する」
AFP