
アラブニュース
ロンドン:高解像度の衛星写真により、2度の爆発で100名以上が死亡した後レバノンの主要港が受けた被害の規模が明らかになった。
これらの画像は、アメリカの衛星画像提供企業Maxar社の運用する衛星が撮影したものだ。
爆発後の画像をみると、なぜか全壊しなかった穀物貯蔵倉庫の横に巨大なクレーターが発生し海水が溜まっている様子が見てとれる。
他の倉庫はすべて全壊し、鉄骨だけが残っている。ドックの反対側を見ると旅客船オリエント・クイーン号が爆風で吹き飛び転覆しており、残りの船は破壊されたようだ。
#WATCH: One eyewitness managed to capture on video both explosions at #Beirut's port on Tuesday from a balcony near the blast site #BeirutExplosion #Lebanon https://t.co/vz4laWKtV3 pic.twitter.com/A8lQL3DUyu
— Arab News (@arabnews) August 5, 2020
レバノン当局によると、爆発性の高い硝酸アンモニウム2,750トンが安全対策をとらないまま6年間港に貯蔵されていたという。ロイターの報道によると、1つの倉庫で火災が発生してから硝酸アンモニウムを貯蔵していた別な倉庫に飛び火したという。硝酸アンモニウムは肥料や爆弾の材料として使われる。
動画では火災が発生して1度目の爆発が起こる様子が見える。その後2度目の大規模爆発が起こり、ベイルート全体に衝撃波が広がり、多数の死者が出て数千名が負傷し、建物が破壊され損壊した。
約200km離れたキプロスでも揺れを感じた。テキサスの民間諜報機関ストラトフォーのアナリスト(専門:武器)のシム・タックは、クレーターが発生しガラス窓が遠く吹き飛ばされているため、倉庫は少なくともTNT換算2.2キロトンの力で爆破されたと述べた。
*各通信社との共同取材