
アラブニュース
イスタンブール:トルコの刑務所の環境および警察の残虐行為が、ヨーロッパ拷問等防止委員会(CPT)により批判を受けている。
しかし、8月5日にCPTが発表した2つの報告書によると、これらの問題は刑務所人口の着実な増加とともに根強く残っている。
ヨーロッパの同機関による批判は、トルコ全国の数カ所の刑務所への定期的な訪問、および警察に拘留されていた何百人もの人々へのインタビューに基づいている。
同機関は、拘留中における憲兵隊員と警察による過度の武力行使と身体的虐待に関するいくつかの個人証言を調査した。より多くの情報提供や自白を要求する警察に蹴られ、殴られ、平手打ちされたと元拘禁者らは語った。
「多数の拘禁者が脅迫や重度の言葉の虐待を受けたと主張している。さらに、イスタンブールの機動オートバイ介入チームのメンバーによる過度の武力行使や身体的虐待に関して多数の申し立てを今回も受けた」と報告書は述べた。
「多くの場合、身体的虐待の申し立ては、身体的傷害の医療記録やCPTの医療メンバーによって直接観察された傷害等の医学的証拠が裏付けとなっている」と報告書は付け加えた。
欧州評議会はトルコ政府に対し、「虐待に対するゼロ・トレランス・ポリシー」を導入し、特定の重大犯罪に対する警察の拘留の初期段階における弁護士への連絡に関する法的制限の懸念を緩和するよう改めて要請した。
人権協会(IHD)のオズトゥルク・トゥルクドアン会長は、トルコはトルコに拠点を置く人権団体が市民監視を行えるよう刑務所を開放する義務も有すると述べた。
「今のところ、CPTと省だけが刑務所の物理的環境面の検査を行うことを許されている。これは透明性を損ない、パンデミック状態における即時的な予防措置を防げるものだ」と会長はアラブニュースに語った。
もう一つの批判の領域は、新たに入所した収容者のための必須健康診断システムの欠陥、および刑務所の多くの収容者のベッド不足だ。収容力オーバーのため、床の上に敷いたマットレスで寝ることを余儀なくされている。
慈善家・実業家・人権活動家のオスマン・カバラは、これまで欧州評議会がしばしば即時釈放を求めてきたが、最近7月27日に収監1,000日目を迎えた。
昨年12月、冠状動脈疾患の既往歴を持つ拘禁中のクルド人政治家セラハッティン・デミルタスは、刑務所の独房で倒れた後、健康診断のために病院に移送された。家族は、当局が完全な診断と緊急治療のための精密検査を拒否したと主張している。
トゥルクドアンによると、計画された新施設が建設されたとしても刑務所の適正収容人数は165,000人、これに対して現在の収容人数約20万人で、収容オーバーの過密状態となっている。