


ガザ:ガザ地区では先週一般住民に初の新型コロナ感染者が出て以来、何百人もの感染が報告されており、国連の救済機関は、人工呼吸器など主要な医療装置の不足が感染者の効果的な治療を困難にする恐れがあるとして警鐘を鳴らしている。
8月24日に当局がある家族4名の感染者を確認して以降、貧しい人口密集地のこの地域もロックダウンされている。国外からの帰国者用に設置された隔離地帯の外でウイルスが検出されたのは、これが初めてだった。
それ以降603名の感染が記録されたが、そのほぼ全員が一般住民であり、8月24日から4名が死亡したとガザ保健省は発表した。
ガザ地区では、360平方キロメートル(139平方マイル)の領域内にひしめく都市、町、難民キャンプに、200万人のパレスチナ人が暮らしており、国境は隣接するイスラエルとエジプトによって封鎖されている。
「ガザ地区はおそらく地球上で最も人口密度の高い場所であり、新型コロナのような猛威を振るうウイルスの封じ込め措置を取り入れるには、常に多大な困難がつきまといます」と、パレスチナ難民のために活動する国際連合パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の広報担当であるタマラ・アリファイ氏は述べた。
イスラエルとエジプトは、この地区を制圧するハマスの活動に治安の懸念があるとして、ガザの国境を超える行き来を制限している。イスラエルと米国はハマスをテロ組織と見なしている。
アリファイ氏はジュネーブから配信されたテレビ記者会見で、イスラエルはコロナ危機が始まって以来ガザ地区への人道支援を妨害しておらず、新型コロナと戦うために必要とされるものは何であれ「円滑に進められている」と述べた。
「ガザにおける一番の課題は、人工呼吸器や他の医療用品など必要なものが入手できないことです」と彼女は言った。
UNRWAは、新型コロナの封じ込め対策を続けることができるよう、諸外国に9400万ドルの寄付を募っている。
ロイター