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レバノン組閣失敗で指導部を「裏切り」と仏マクロン大統領が非難

マクロン氏はレバノンの話題のみに特化した異例の記者会見で、同国の政界エリートらは新政府樹立の義務があるのにこれを「裏切る」ことを決め、組閣失敗により「集団的国家反逆罪」を犯したと語った。(画像はFrance24より)
マクロン氏はレバノンの話題のみに特化した異例の記者会見で、同国の政界エリートらは新政府樹立の義務があるのにこれを「裏切る」ことを決め、組閣失敗により「集団的国家反逆罪」を犯したと語った。(画像はFrance24より)
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28 Sep 2020 11:09:08 GMT9
28 Sep 2020 11:09:08 GMT9
  • レバノン次期首相に指名されていたムスタファー・アディーブ氏は26日に指名辞退
  • マクロン氏、イランが支援するシーア派グループ「ヒズボラ」へも手厳しい警告

【パリ】ベイルート港で8月に起きた大規模爆発を受けた新政府の樹立にレバノン指導部が失敗した。これに対しフランスのエマニュエル・マクロン大統領は、約束違反だとして同国指導部を27日非難した。

マクロン氏はレバノンの話題のみに特化した異例の記者会見で、同国の政界エリートらは新政府樹立の義務があるのにこれを「裏切る」ことを決断、組閣失敗により「集団的国家反逆罪」を犯したと語った。

レバノン次期首相に指名されていたムスタファー・アディーブ氏は26日に指名を辞退、改革を目指した政権の樹立ができなかった、とした。

「(新政権樹立という)約束を裏切ることに決めたわけだ」と、マクロン氏は記者団に語った。レバノン指導部には、「情けない思いだ」とした。

「レバノン当局および各政治勢力は、国家全体の利益が損なわれることよりも、宗派主義やおのれの利益を優先することを選んだ。そのようにみている」と同氏は続けた。

同氏はまた、イランが支援するシーア派グループ「ヒズボラ」に対しても辛辣な警告を送った。ヒズボラは総辞職が決まっている現政権で多数派を占め、新政権樹立に向けた動きの足を引っ張ったとして難詰する専門家もいる。

「(ヒズボラは)あまりみずからの力を過信しないことだ。レバノン国民全体を尊重する姿勢を示すべきだ。最近の彼らの姿勢は明らかにこれとは正反対だ」とマクロン氏は語る。

マクロン氏は爆発事故を受け2度レバノン入りしている。同氏は、新政府の樹立に向けもはや一刻も無駄にすべきでない、と再三にわたりレバノンに強く求めていた。

8月4日にベイルート港で起きた大規模爆発では数千トンの硝酸アンモニウムが爆発、死者190人以上負傷者数万人を出し、首都の相当部分を荒廃させた。

この大惨事を受けて、レバノン政府の腐敗ぶりや管理ミスをめぐって国民の間に新たにデモ運動が引き起こされることとなった。このためディヤーブ政権が退陣を迫られることとなっている。

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