
ベイルート: レバノンの検事総長が火曜、元自動車界の大物で逃亡中のカルロス・ゴーンが2008年にイスラエルを訪問したことについて、出訴期限が過ぎていることを理由に起訴しないことに決めたと、ある司法関係者が述べた。
1月に3人の弁護士が申し立てを提出し、この66才のビジネスマンがルノー・日産の会長としてユダヤ国家を訪問したことに関し、起訴することを請求した。
レバノンは厳密に言えばまだイスラエルと戦争中であり、国民が同国へ旅行することを禁じている。
「検事総長のガッサーン・オウエイダットは…ゴーンが敵国に入国して経済的な取引を行ったことに起因する罪に対し、彼を起訴しないことを決めた」と、この関係者はAFPに語った。
「疑われる犯罪から10年の出訴期限が過ぎている」と、関係者は付け加えた。
ゴーンは1月8日、イスラエルを訪問して電気自動車を製造するための契約を締結したことについて、レバノンの人々に謝罪した。当時はルノーのためにフランスのパスポートで出張したという。
ゴーンはレバノンとブラジルの国籍も持つ。
この元日産会長は2018年11月に、会計上の不正行為の罪により日本で逮捕されて130日間勾留された後、保釈中に姿をくらまし、昨年暮れに同国から密出国した。
ゴーンは1月8日にレバノンで行われた記者会見に姿を現し、全ての罪を否定すると共に、自らを日産と日本当局による陰謀の犠牲者であると主張した。
日本はゴーンにこのアジアの国に戻って裁判を受けるように求めたが、レバノンは日本に会計不正行為の罪に関するゴーンのファイルを引き渡すことを要求した。
ゴーンと妻のキャロルは、彼の人生に関するドキュメンタリーとミニシリーズに出演することを予定している。その初めての撮影が9月にベイルートで始まっている。
AFP