
ベイルート:ミシェル・アウン大統領は土曜日、米国政府が彼の義理の息子である著名なキリスト教政治家のゲブラン・バジル氏に制裁を課すことにつながった証拠や文書を米国から求めると述べた。
米国は金曜日、レバノン最大のキリスト教政党のリーダーであるバジル氏をブラックリストに登録し、汚職や米政府がテロリストグループとみなすイランが支援するシーア派組織ヒズボラの活動とのつながりで非難した。
アウン氏はレバノンの暫定外相に対し、データが入手可能であれば「必要な法的措置を講じるために」レバノンの司法当局に提出すべき証拠と文書を入手するよう求めた、と大統領としてのツイートで述べた。
バジル氏は、アウン氏によって設立された自由愛国運動(FPM)を率い、電気通信やエネルギーと水資源、外交の大臣を歴任してきた。同氏は金曜日、制裁を恐れてはおらず、約束に「誘惑」されたわけでもないと述べた。
ヒズボラはこの米国の動きに対し、「米国の条件と命令」をレバノンに強要することを目的とした露骨な干渉だと非難した。
この制裁措置は、サード・アル・ハリリ次期首相の努力を困難にさせる恐れがある。同氏はレバノンの宗派間政治の舵取りや、慢性的な汚職、無駄遣い、政策の誤りに根差した、1975年から1990年の内戦以来最悪の危機である金融崩壊に取り組むために内閣を召集する努力をしている。
米国財務省はバジル氏が「レバノンの汚職の最前線」にいると非難した。
米国の高官はバジル氏が武装グループのヒズボラを支援していることが、同氏を制裁の対象とする「全ての目的」であると述べた。
FPMはレバノンで最も強力な政治勢力となったヒズボラと政治的同盟関係にあり、バジル氏はレバノンの防衛に不可欠なものとしてヒズボラを擁護している。
バジル氏は、グローバル・マグニツキー人権問責法に基づいて制裁が科された。同法は、世界中の人権侵害や汚職を対象にしている。
ロイター通信