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ロンドン:アブダビのムハンマド・ビン・ザイド皇太子は、米国のジョン・ケリー気候変動問題担当大統領特使と会談した。ケリー氏は、気候変動に関する地域対話会議に出席するためにUAEを訪れていた。
この会談でムハンマド氏とケリー氏は、環境保全、気候変動への対応、環境・経済システムへの悪影響の抑制に関連するさまざまな分野における、UAEと米国の協力進展の可能性について話し合った。首長国連邦通信社は報じた。
両者は「気候変動が社会に及ぼす影響を軽減し、各国が気候に関する目標を達成するのを支援し、人類のより持続可能な未来を保証するために、スマートで持続可能な解決策の構築を加速させるための協調努力および国際機関との国際的な共同作業の重要性を強調した」
両者は、クリーンエネルギーに関する取り組みを強化し、気候変動の影響の抑制に貢献し、持続可能な開発を促進する、UAE国内のいくつかの大規模な戦略的プロジェクトについて話し合った。
ムハンマド皇太子とケリー特使は、1回目の気候変動に関する地域対話会議をUAEが主催することの重要性についても話し合った。この会議は、気候に関する最も重要な問題や課題について意見交換を行う場だ。
ケリー氏は、気候変動の影響に対処するための再生可能エネルギー計画の支援においてUAEが果たす重要な役割を評価し、人類の未来と天然資源の持続可能性に大きな影響を与えるこれらの計画の重要性を強調した。
今回の会議では、パリ協定および国連気候変動枠組条約の目標達成に向けた取り組みを加速させるため、11月上旬にスコットランドのグラスゴーで開かれる国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)の準備に焦点が当てられた。
今月ワシントンで開催される、ジョー・バイデン米大統領が気候変動対策のリーダーたちに呼び掛けたサミットに向けて、さらに勢いをつける狙いもあった。
一方、アブドラ・ヌアイミ気候変動・環境相は、ケリー氏がこの会議に参加したことで、地球規模の気候変動に関する活動への今後の道筋を見極め、COP26に向けてより効率的に準備を進めることができると話した。
「気候変動がもたらす課題と、それがもたらす悪影響は、国際社会の誰の目にも明らかであり、問題は、これらの影響の深刻さが加速度的に増大しているということだ。持続可能な未来を保証するために、この変化の程度を軽減し、その影響に適応する能力を高めるための世界的な取り組みを加速させる必要がある」と同氏は会議中に述べた。
UAEでは、気候変動の影響に適応するために全部門の能力を向上させることを目的とした国家適応計画が採用され、これらの影響が現在そして将来、健康、エネルギー、インフラ、環境、保険など、国内の重要部門に及ぼす影響に関する包括的評価研究が始まった、と同氏は述べた。
スルターン・ビン・アフマド・ジャービル産業・先端技術相は次のように述べた。UAEはここ15年間、クリーンテクノロジーと持続可能な開発において成果を挙げており、こうした投資は経済的実現性可能性が高いことと、市場動向に支えられていることを早くから認識していた。
「我々の地域は、気候変動という世界共通の課題への対処に貢献できる、優れた独特の能力を持っている……そして、緊密に協力し、一生懸命、効率的に仕事をすることで、最新の技術を活用し、経済成長を促進する持続可能な発展を確保するためのスマートな投資に注力しながら、我々の貢献を最大限に拡大することができるだろう」と同氏は述べた。
UAE、オマーン、クウェート、バーレーン、カタール、エジプト、ヨルダン、モロッコ、イラク、スーダン、米国が署名した共同声明は、国際社会に対し、国内で決定した貢献度の増大を含む、地球の平均気温をパリ協定で合意した範囲内に抑えることを確実にするための措置を取るよう求めている。
「気候変動にとって重要な10年が過ぎ、再生可能エネルギーへの投資、生態系の保護に基礎を置く方法論の採用、自然に基礎を多く解決策の適用、気候変動に配慮した農業、炭素捕捉技術など、二酸化炭素排出量を削減するための解決策が、持続可能な経済成長の支援や雇用の拡大に貢献する、と我々は信じている」と同声明は付け加えた。