
アラブニュース
イスタンブール:トルコは欧州評議会(CoE)加盟国の中で、年間の投獄率で第1位となり、テロ犯罪で有罪判決を受けた受刑者数は史上最多となっている。
昨年、トルコ大国民議会は、刑務所での過密を緩和し、このパンデミックから収監者を守るために、約45,000人の受刑者を釈放する賛否両論のある法案を可決した。
しかし、このような恩赦法は政治的に偏っていることが分かった。数人の麻薬密売人とマフィアのボスたちが釈放されたのに、反体制派のジャーナリストや政治家たちはこの恩赦法の対象となっていなかったからだ。
欧州評議会は4月8日、年次犯罪統計報告書を公表した。その中でトルコは、人口10万人あたり357.2人の投獄率で、投獄率のランキングリストで第1位となった。
この報告書の中では、第1位のトルコに次いでロシア、リトアニア、アゼルバイジャンが続いていた。
この報告書によると、トルコでは、公判前整理手続き中の勾留者を含む約30万人が囚人であり、人数ではロシアに次いで第2位だという。
各国の刑務所で収監可能な室数に対する収監者数の率に基づけば、トルコの刑務所は収監可能な100室あたりに127人の収監者がおり、CoEの報告書で最も過密であることも分かった。この報告書の中では、第1位のトルコに次いでイタリアが続いていた。
ヨーロッパ大陸でのテロ容疑で有罪判決を受けた30,524人の収監者のうち、トルコがその大半の29,827人を1国で収監している。テロ犯罪は、デモへの参加、批判的なジャーナリズムの行使などの反体制活動が罰せられるトルコの法律の下で、広範囲に定義されていて、欧州人権裁判所の判決は無視されている。
欧州評議会はトルコ政府に、政治的理由で長年拘束してきた著名な実業家で活動家のオスマン・カバラ氏、クルド系政治家のセラハッティン・デミルタシュ氏を直ちに刑務所から釈放するように繰り返し要求してきた。
また、同国は在監者数の多さでも、297,019人でロシアに次いでヨーロッパで2位だ。
これとは別に、与党の公正発展党(AKP)は1年間収監者への面会全てをデジタル処理で記録・保持するための法改正に取り組んでいる。これは、収監者のプライバシーへの深刻な侵害であると、野党から批判を受けている動きだ。
野党議員たちはAKPにこの物議を醸している法案を取り下げるように要求し、収監者の私生活は保護される必要があると述べていた。
女性たちを裸にする違法な所持品検査の実施を、野党が屈辱的な慣例だと主張した後、トルコの刑務所は最近大きな話題となっていた。