
カルバラ: イラクの指導的立場にある反政府活動家が日曜早くに殺害されたと、治安関係者や活動家たちが述べた。抗議運動の支持者たちは流血の終結を求めて街頭に繰り出した。
シーア派の聖地であるカルバラ市における抗議運動のまとめ役だったイハブ・アル・ワズニ氏は、腐敗や、テヘランと関係のある武装集団による抑圧、およびイラクにおけるイランの影響力に対して声を上げる反対者だった。
彼は夜間に自宅の外でオートバイに乗った男たちに撃たれた。この奇襲は、監視カメラに写っていた。彼の死は、治安部隊と活動家たちにより確認された。
ワズニ氏は2019年12月、オートバイに乗った男たちが消音装置を付けた武器を使って仲間の活動家のファヘム・アル・タイ氏が殺害した際に、かろうじて死を逃れていた。この時タイ氏は、親テヘラン武装集団が大勢いる自宅にワズニ氏を送っていくところだった。
二人は、2019年10月にイラクで政府の腐敗と無能さに対して起こった全国的な抗議運動の中心人物だった。
その運動と関係した約600人が殺害されている。多くは集会中の路上で、また他の者たちは集会からの帰りの自宅玄関先で狙われた。
イラク南部のカルバラ、ナッシリーヤ、ディワニーヤではワズニ氏の死に反応して抗議運動が起こり、人々が流血と腐敗まん延の終結を求めて声を上げた。
彼の遺体が最初に保管された遺体安置所で撮影された動画で、仲間の活動家が彼と仲間たちを殺害した犯人を明らかにした。
「イハブを殺したのはイランの民兵」とこの匿名の活動家は述べた。「彼らは我々全員を殺すつもりだ!彼らは我々を脅し、政府は沈黙を続けている」
カルバラの警察は、ワズニ氏殺害の背後にいる「テロリストたち」を見つけるため「努力を惜しまない」と述べた。
シーア派の指導者アンマール・アル・ハキなどの政治家たちはこの殺害に遺憾の意を表明し、正義を要求した。
2019年10月以降、約30人の活動家が標的にされて殺害された。その他にも数十人が拉致され、一時的に勾留された者もいる。
このような標的殺害は通常、真夜中にオートバイに乗った男たちにより実施され、誰も犯行声明を出さない。
活動家と国連は繰り返し「民兵」を非難している。
当局は一貫してこれらの政治的殺害の犯人を特定できていない。
1年前に就任したムスタファ・アル・カディミ首相は、ならず者の派閥を抑え、腐敗と闘い、数年にわたる戦争と内乱の後に待ち望まれて来た改革を展開することを誓っている。
親イランのグループは首相がワシントンと親密すぎると見なしており、抗議者たちは彼が約束を果たせていないと考えている。
「イラクの活動家に対するそのような犯罪は、説明責任に関して政府が現実に講じている措置について、再び疑問を生じさせている。(抗議者たちを標的にした)犯罪の責任を負う者たちに関する説明責任だ」と、イラクの人権委員会のメンバーであるアリ・バヤティ氏は日曜にツイートした。
ワズニ氏は2月、Facebookでカディミ首相に食って掛かり、大げさに訪ねた:「何が起こっているか分かっていますか?彼らが誘拐され殺されていることを知っていますか?それとも、あなたは他の国に住んでいるのですか?」
AFP