
アンカラ:金曜、タイイップ・エルドアン大統領は、トルコが黒海南部でさらに1350億立方メートルの天然ガスを発見し、これまでの合計が5400億立方メートルに上ることを発表した。
昨年、トルコの掘削船ファティ号が黒海西域のサカリヤガス田で、同国最大となる4050億立方メートルの天然ガスを発見した。
「我が国の掘削船ファティ号が、サカリヤガス田のアマスラ1掘削孔において1350億立方メートルの天然ガスを発見した」と、エルドアン大統領は黒海のゾングルダク県で行われた開設式で述べた。
「我が国の新たな掘削作業が(掘削孔の)周辺で続けられており、我々は同域からの良き知らせを期待していてもよいだろう。」と大統領は加えた。
トルコは同国の3隻の掘削船のうち2隻を使いガス田開発を加速している。掘削の度に埋蔵量が上振れしていく徴候として、エネルギー省のファーティフ・ドンメズ大臣は先月、1隻の掘削船がより確実な埋蔵量を評価するために新たな試掘をしていく一方で、2隻目が試掘井を生産井へと格上げしているのだ、と話した。
トルコ政府は、2023年にサカリヤガス田から採掘するガスを同国の主配管網に供給し、2027年あるいは2028年には継続安定供給の開始を狙っている。同ガス田は4段階の開発計画を経て最大の生産量に達する予定であるとドンメズ大臣は話した。
パイプラインは少なくとも160Kmは延長され、同地域の新たなガス井と主配管網との接続が求められることになるが、予定通り進めるためには、トルコ政府はこの2年以内に受ガス施設を建設することが必要とされる。
トルコは、石油・ガス資源が少なく、ロシア、アゼルバイジャン、イランからの輸入に依存しており、ガスについては、カタール、米国、ナイジェリア、アルジェリアからもLNGを輸入している。昨年1年間の輸入量は481億立方メートルとなり、前年の6%増となっている。その3分の1はロシアから輸入されている。
トルコは地中海の炭化水素資源の開発も行っており、係争水域での操業はギリシャおよびキプロスとの緊張をかき立ている。
ロイター