
サイード・アル・バタティ
アレキサンドリア:フーシ派の指導者は、国連が仲介した現在の和平案を強硬に拒絶し、自身の支持者に戦闘を続けるよう命じた。このことはイエメンの戦争を終わらせるための努力に打撃を与えている。
アブドルマリク・フーシ氏は9日のテレビ演説で、和平案を受け入れることは敵への降伏を意味するだろうと述べた。同氏は、和平交渉への同意の前提条件として、「封鎖」の中止とアラブ連合軍による自軍への空爆の中止を求めた。
「米国の考える平和とは、降伏させ占領し、侵略と包囲を続けることだ」と同氏は述べた。そして支持者に対し、新兵募集と訓練を継続し、増援部隊を戦場に派遣するよう命じた。
マーチン・グリフィス元国連イエメン担当特使はイエメンの当事者らに対して和平案を受け入れるよう働き掛けていた。和平案は、和平交渉を開始する前に全国的な停戦を導入すること、サヌア空港を再開すること、ホデイダ港の制限を解除することを提案していた。
イランが支援するフーシ派によるマアリブ市への破壊的攻撃を含む、イエメン全土での軍事行動を停止することで、悲惨な人道的危機が和らぐだろう、と同氏は考えていた。
しかしフーシ派はこの和平案を拒絶した。そしてフーシ派は、アラブ連合軍が先に空爆を停止し、ホデイダ港とサヌア空港を再開し、航空便や目的地を制限しないようにすべきだと返答した。
イエメン政府は、新和平案は空港や、ホデイダ港を通る物資・燃料の移動に関するフーシ派の懸念に対処するものだと発表し、戦争の終結に関心がないとしてフーシ派を非難した。
フーシ派のムハンマド・アブドル・サラム広報は9日、レバノンのテレビ局「アルマヤディーン」に対し、フーシ派はすぐには軍事行動をやめないだろうと述べ、敵を支持しているとして米国政府を非難した。
同氏は「そう、マアリブや他の地域の戦場は、我々が行っている政治的議論とまったく関係していない」と、国連と仲介国オマーンが国連の和平協定を受け入れるよう説得するために行っている最新の国際的外交活動に言及して述べた。
戦争を終わらせるための和平努力をフーシ派が冷たくあしらったのは、国連がスウェーデン人外交官のハンス・グルンドベルグ氏を新イエメン担当特使に任命した数日後だった。
イエメンの政治アナリストらによると、フーシ派は国際社会と新国連特使に、フーシ派は軍事的利益を放棄するつもりはなく、和平のために大きく譲歩することを期待してはならないというメッセージを送ろうとしているのだという。
「平和的解決を受け入れること、クーデターを終わらせること、軍事的利益を放棄することは、降伏と見なされるという確固たる信念が(フーシ派には)ある」と「アル・マスダール・オンライン」の編集者アリ・ファキ氏はアラブニュースに語った。フーシ派はマアリブを内政問題だと考えているため、マアリブへの攻撃を他の問題から切り離そうとしている、と同氏は付け加えた。
「フーシ派は、アラブ連合軍によるイエメンへの干渉を止め、空港と港を開き、彼らを合法政府として受け入れる解決策しか受け入れないということを、彼らは国際社会に伝えたいのだ」
イエメン国防省は9日、アラブ連合軍の戦闘機がラハバ地区の集会を攻撃した際、フーシ派の指導者らが大勢死亡したとみられると発表した。
その戦闘機はまた、同地区で軍用車両5台を破壊し、フーシ派を数人殺害した。
陸軍および同盟関係にある部族は先週、ラハバで2つの山を占拠し、わずかに前進した。