
モハンメド・アブ・ザイード
カイロ:リビアの政治過程を推進し和平努力を加速させるため、リビア、エジプト、米国の高官がカイロで10日に会談した
会談参加者には、リビア下院議員のグイラ・サーレハ氏、リビア国軍最高司令官ハリファ・ハフタル、米国のリビア特使リチャード・ノーランドがいた。
今回の訪問はリビア側を和平プロセスに歩み寄らせるというエジプトの役割の枠組みの中で行われたと、リビア情報筋は語った。
ノーランド氏はハフタルと近く予定されるリビアの選挙について議論し、ミスラタとスルトの2都市間を結ぶ沿岸の道路を解放する政府の決定を歓迎したと、情報筋は語った。
これに先立って、ノーランド氏のカイロ訪問は、12月に予定されているリビアの国会議員と大統領の選挙を支援するためだとトリポリの米国大使館は発表した。
12月24日に選挙を実施するのに欠かせない憲法の基礎と法律の枠組みを作るために必要な「困難な妥協」を受け入れる必要をノーランド氏は訴えたと、大使館の声明は述べた。
米国は「リビア国民が自由で公正で民主的なプロセスを通じて指導者を選ぶ権利を支持し、リビア全国民にとって最善のことを行うため、この大切な段階で重要人物が影響力を行使するよう呼びかける」と、同声明は述べた。
リビアに関するエジプトの取り組みは安定の礎を築くもので、同国の政治的分断の解消のために欠かせないものだった。
2020年6月にエジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領と、ハフタル司令官、サーレハ議員により出されたカイロ宣言は、安定を改善するため政府機関統一への道を開いた。
10日の会談は軍と各政府の間でリビアの国家建設を目指す初の国際行事だった。
エジプトは「この地域の活動の中心」となり「和平の重要な一翼」となったと、エジプトの外交問題評議会の会員ゲイラン・ガーバ氏は語った。
今回の協議はリビアでの円滑で安定した選挙プロセスを実現することを狙ったものだったとガーバ氏は述べる。
米国が見るところ、リビアについての討議はエジプト外交政策の成功の証だとガーバ氏は語り、この会談はエルシーシ大統領が展望したように同地域での和平と安定の構築にエジプトが果たす効果的な役割を強調したものだと同氏は付け加えた。