
アラブニュース
カブール:アフガニスタンのカブール空港で大混乱が続くなか、23日に勃発した銃撃戦で、アフガニスタン兵士1名が死亡し、数名が負傷した。
タリバンによる政権奪取の後、国外退避の航空便に乗ろうと数千人のアフガニスタン人が空港入り口に殺到し、この1週間で20人以上が死亡した。そのほとんどは圧死や窒息死だった。
そして23日に、初めて銃撃による死亡が確認された。「事件は、ゲートへ向かう通路を監視するアフガニスタン治安部隊に、正体不明の敵対者が発砲して勃発したようだ」と米軍は述べている。「アフガニスタン部隊は銃で応戦し、米軍や有志連合軍部隊も自衛権の行使として応戦した」
23日には、近隣の建物から169人の米人を空港へ運ぶために、200メートルもない距離を3機の米軍ヘリコプターを飛ばすなど、大量の空輸による大混乱は馬鹿げたレベルへと化した。
「多くの人々がおり、彼らは必至だ」と米国防省のジョン・カービー報道官は述べた。「我々は彼らをできる限り早急に危険な場所から脱出させるべく全力を尽くしている」
あるカナダ政府関係者は、「押し寄せる人々は緊迫し、暴力が横行しており、周辺地域ではタリバンの検問所が空港へ向かう多くの人々を阻止している」と語った。
今回の危機を議論すべく24日にG7会議が予定されており、ジョー・バイデン米大統領には、人々の国外退避を援護するために、米軍部隊5800人の撤退期日を8月31日以降に延ばすよう圧力がかかっている。
タリバンのスハイル・シャヒーン報道官は、撤退期日を超えての残留は「占拠の延長」になると述べ、「米国や英国が国外避難を続行させるために期限の延長を求めているのだとしたら、その答えはノーだ。それは重大な結果を招くことになるだろう」と語った。
カブールではタリバン当局が、過去20年間にわたり政府首脳陣、政府関係者、外国公館を防御してきた高さ4メートルの鋼鉄補強入りの爆風壁を解体し始めた。
「我々はカブールのすべてを一掃するつもりだ。壁の数は非常に多く、十分な重機がないため、その作業には何ヵ月もかかるだろう」とカブールのダウド・スルタンゾイ市長はアラブニュースに語った。