
ナジャ・フーサリ
ベイルート: ガソリンスタンドでの燃料紛争をめぐる激しい衝突にて、棒やナイフ、その他の武器が使用され、レバノンのいくつかの地域で安全対策が強化された。
土曜日、アルザフラニ火力発電所の発電量が約150メガワット減少したことにより、バールベックとその近隣の町は暗闇と化した。
これは、国のディーゼル燃料不足により、民間の発電機所有者の配給不足が深刻化したためだ。現在、地元の小規模発電機のサブスクリプション価格は、月額700万レバノンポンド(4,600ドル)を超えている。
歯科医であるジハード・サレム・アルフセイニ氏は、次のように述べている。「私の仕事はかなり悪化した。私がサブスクリプション契約した発電機所有者から、月額700万レバノンポンドの支払いを求めらた。私は自家発電機を購入し、ベイルートにある私のクリニックの建物の屋上に設置しました。彼が、ディーゼル燃料が不足しているため、発電機を夜間にのみ運転することとしたと話し、日中は電気を供給することを拒否したからです」
「危機はあらゆることに影響を及ぼしている。電力不足はその危機の1つだ」
電力危機は、理髪店をなど多くの事業に打撃を与えた。エアコンの不使用につながった停電を背景に、客が理髪店の店先の椅子に座る姿が見られるようになった。多くの理髪店は、朝のシフトを夕方に移した。
ヘアスタイリストのモハメッド・イッサ氏はこう話す。「停電により、ブロードライの価格を5,000から25,000レバノンポンドに引き上げなければならなかった。状況は非常に深刻だ」
一方、レバノンが直面している深刻な生活費危機に起因する緊張の高まりは、安全保障の安定と市民の共存を脅かし始めている。南部の2つの町の住民の間で暴力行為が起こり、この燃料をめぐる紛争によって6人が負傷した。
シドン東部の、主にキリスト教徒が占める町であるマグドゥシェの市長、ライフ・ヨウナン氏は暴力行為について、「人や財産に危害を加えることは誰にも許されない」とコメントした。レバノン軍団の長であるサミール・ジャアジャ氏は、国軍に「シドン東部の村の治安を維持する」よう求めた。
補助金が徐々に引き上げられたことを受け、燃料1ガロンの価格は65パーセント上昇した。ディーゼル燃料1ガロンの価格は69%上昇し、闇市場での燃料1ガロンの価格は、ここ最近で約60万レバノンポンドに達した。燃料は、通常の10時間の待機時間の後、ガソリンスタンドで133,000ポンドで販売されるのが一般的だ。
土曜日、アッカールのガソリンスタンドの前でも緊張が高まり、車両の衝突が起きた。トリポリのガソリンスタンド前でも争いが勃発した。アバシヤ高速道路では、抗争中に3人が負傷した。
レバノン軍の声明によると、「ベカー中心部のタールバヤとバール・エリアスの町のガソリンスタンド前にて、問題を起こした2人の市民が逮捕された。彼らの所持していた武器と弾薬は押収された」という。