
アラブニュース
ジェッダ:過去5年間のリビア紛争に関与したすべての当事者は国際人道法に違反してきたと、国連は月曜日に発表した戦争犯罪、囚人の拷問、人道に対する罪の告発が記載された批判的な報告書で述べた。
国連人権理事会によって設立された「リビアに関する独立事実調査ミッション」は、ヨーロッパへ向かう移民らが収容センターや人身売買業者の手で虐待に直面し、囚人は刑務所の恐ろしい状況下で拷問を受けたと伝えた。
「リビアでは戦争犯罪が行われていると信じるに足る根拠があり、刑務所内や移民に対して行われた暴力は、人道に対する犯罪に相当する可能性がある」と、人権専門家のチャロカ・ベヤニ氏およびトレーシー・ロビンソン氏との三者委員会を率いたモハメド・アウアジャール氏は述べた。
「第三国、外国人兵士や傭兵を含む、紛争に関与したすべての当事者は、国際人道法、特に均衡性原則と区別原則に違反しており、戦争犯罪を犯した者も存在する。」
このミッションは、違反、虐待、犯罪の責任があると思われる個人および団体(リビア人と外国人の両方)を特定したと述べた。適切な責任メカニズムが導入されるまで、このリストは公開されない。
しかし、この報告書では、2019年9月に囚人を射殺したとされるロシアの傭兵ワグナー・グループに対する具体的な批判が用意された。
「ワグナー・グループのメンバーが殺人の戦争犯罪を犯したであろうと思われる合理的な根拠が存在する」と報告書は伝えた。
また、この報告書では、ワグナー軍は東部軍の撤退によって放棄された地域で、民間の建物近くに地雷が設置された35か所を示す地図情報の入ったタブレットコンピューターを置き忘れたとも伝えた。主にロシアで製造されたこれら地雷によって、2020年6月以降に自身の家に戻ってきた民間人が死亡し、重傷を負ったと述べられていた。
2015年以降、ロシアは、リビア東部のトブルクに本拠を置く政府と、ハリファ・ハフタル元帥が率いるリビア国民軍に軍事的、外交的、財政的支援を提供してきた。
2011年にNATOが支援する反乱でムアマル・カダフィを打倒・殺害し、ライバル陣営が権力を争うようになってから、リビアは紛争によって引き裂かれてきた。
「今回の調査結果では悲惨な人権の状況が明らかになっている」と報告書では述べられている。特に学校や病院への攻撃のために、民間人は多くの代償を払ってきた。
国連の調査官は、タルフナの町で武装集団が殺戮を行い、犠牲者が集団墓地に埋葬されたという、最悪の虐待に挙げられる事件の容疑者を特定した。それはムハンマド・アル・カニという指揮官で、7月のリビア国民軍による急襲でその指揮官は殺害されたと語った。
「タルフナにおける残虐行為は規模が大きく、犯罪科学的調査を含め、さらなる精査が必要である」と委員会の専門家であるロビンソン氏は語った。