
ヤシン・モハメッド
カイロ:エジプトは、2023年から2024年にかけて開催されるアフリカ水閣僚会議の議長国に立候補し、全会一致で承認された。
エジプトのモハメド・アブデル・アティ水資源・灌漑大臣が同会議の議長就任を確認した。
議長就任の確認は、遠隔で開催されたアフリカ水閣僚会議の臨時会合に同大臣が参加した際に行われた。
アブデル・アティ水資源・灌漑大臣は臨時会合で演説を行い、閣僚執行理事会の理事らを称賛するとともに、エジプトが水のプロジェクトの実施を通じてアフリカ諸国の開発を支援していくことを強調した。
エジプトは、すべてのアフリカ諸国とともに、水資源の分野で経験を共有するとともに、技術支援を行う用意があると述べた。
アフリカ水閣僚会議の現議長を務めるナミビアの農業・水担当大臣、カール・ヘルマン・グスタフ氏は、「世界の持続可能な開発の最も重要な要素の一つ」として資源の重要性を強調し、ナイル川はエジプトの主要なライフラインであり、ナイル川に代わる「代替手段はない」と述べた。
さらに同大臣は、水の共有管理の分野でアフリカ諸国の協力を実現するため、同会議の役割を活性化することを呼びかけた。また、今回の臨時会合では、専門技術委員会から提出された提言が承認された。
閣僚執行理事会は、アフリカ連合の傘下にある水問題に関わる機関である。10月6日と7日には、エジプト水資源灌漑省の代表者も参加して、同理事会の専門技術委員会の会合が開催された。
2011年以降、エジプト、スーダン、エチオピアの3カ国は、アフリカ最大の水力発電所となる予定である発電容量6,500メガワットのルネッサンス・ダムの貯水及び運用に関する合意を目指し、交渉を進めてきた。
2015年3月、エジプトとスーダンの首脳とエチオピアの首相が、互いの相違点を克服することを目的とした原則合意の宣言に署名した。
エチオピアはダムが必要だと主張している。一方、エジプトはナイル川に国の灌漑用水と飲料水の約97%を依存しているため、今回の巨大ダム建設はエジプトにとって重大な脅威だと考えている。
エジプトとスーダンはエチオピアに対し、包括的な合意が得られるまでダム貯水池への貯水計画を延期するよう求めたが、エチオピアは昨年7月21日、49億立方メートルの容量を持つ貯水池への貯水第一段階を完了したと発表した。