ベイルート:日曜日、燃料切れを起こしていた2つの主要な発電所に軍が燃料を供給したことで、レバノンの電力網が復旧したと担当大臣が述べた。これにより、ほぼ1日続いた全面的な停電が終わった。
土曜日にデイル・アマールとザハラニの発電所が停止したことで、レバノンの国家電力網は今月2度目となる全面的な停電に陥った。
地中海に面したこの国は、経済的混乱に見舞われており、資金不足のため、電力生産に必要な量の燃料油を輸入することに苦慮している。
土曜日の停電を受けても、レバノンのほとんどの人々にとって、日常生活に大きな変化は見られなかった。そもそも、ここ数カ月の間、国はかろうじて1日に1〜2時間の電力しか供給していなかったからだ。
ワーリド・ファイヤド水・エネルギー相は日曜日、電力網は復旧し、順調に稼働していると述べた。
「電力網は通常通り稼働しており、デイル・アマールとザハラニの発電所が燃料切れを起こす以前の状態に復旧しました」と大臣は声明で述べた。大臣の発言は、電力供給量が以前の1日に数時間のペースに戻ることを示唆するものである。
また大臣は、6000キロリットルの燃料を提供した軍に感謝の意を示した。提供された燃料は、各発電所に半分ずつ供給されたと述べた。
国営電力会社が土曜日に発表したところによると、出荷された燃料油は同日夜に到着し、週明けには荷揚げが行われる予定となっていた。
レバノンでは1975年から1990年にかけての内戦の終結後、全国的な輪番停電が行われていたが、経済危機により事態は急激に悪化している。
経済的に余裕のあるレバノン人は、自家用発電機の利用登録をして電化製品を使用しているが、燃料不足を受け、発電機の所有者でさえも電力供給を計画的に制限し始めている。
国際社会は長らく、採算の取れないレバノンの電力セクターの抜本的な見直しを求めてきた。同セクターは1990年代初頭以降、400億ドル以上の負担を政府に強いてきた。