
モハメド・アブ・ザイド
カイロ:エジプトのモハメド・アブデル・アティ水資源・灌漑大臣は、米国政府の代表者にナイル川を流域諸国の基幹航路に転換するプロジェクトの計画を提示した。
カイロで行われた会議で、双方は大エチオピア・ルネサンスダム危機の影響についても議論した。
この会議には、米国政府の水資源の専門家であるマシュー・パークス氏、在カイロ米国代表団副代表で在カイロ米国大使館代表のニコール・シャンパン氏が出席した。
会議中、アブデル・アティ氏はヴィクトリア湖と地中海を結ぶ航路の計画について説明した。ナイル川を、流域諸国を結ぶ基幹航路に変えるプロジェクトである。起工の時期や参加国については言及しなかった。
このプロジェクトには、ナイル川流域諸国の開発を支援する高速道路、鉄道をはじめとする路線が含まれている。
エジプトの声明によると、「米国の専門家と大使館代表はこの計画に関心を示し、非常に重要な地域プロジェクトであり、全参加国の経済・社会状況を改善するものだと述べた」
ナイル川流域諸国にあたる11カ国は、エリトリア、ウガンダ、エチオピア、スーダン、南スーダン、コンゴ民主共和国、ブルンジ、タンザニア、ルワンダ、ケニア、エジプトである。
アブデル・アティ氏は、水不足と気候変動でエジプトの水源管理はますます困難になっていると述べ、水不足は常に農業部門の労働者に影響を及ぼし、社会問題を引き起こし、地域の安全を揺るがすと指摘した。
大臣は、エチオピアが建設しているルネサンスダムにも言及し、エジプトは柔軟性を持って交渉にあたっているとした。そして、エチオピア側はダムによる貯水が必要な理由として発電の目的を示唆しているが、それは事実に反していると述べた。
そして「エチオピアは故意に虚偽の説明をして一方的にダムを操作し、下流の2カ国に被害を及ぼしている」と語った。