
ドバイ:アラブ首長国連邦(UAE)が「中東初のグリーン水素製造プラント」の建設を開始し、現在試験が行われていると、スハイル・アル・マズルーイ・エネルギー相が23日に伝えた。
「2020年ドバイ万博」の民間企業に関する会合で発言をしたマズルーイ大臣だが、建設計画についての詳細な情報は明らかにしなかった。
グリーン水素とは、再生可能エネルギー源から得られた電力を用いて水素と酸素に分解することで生成される水素のことだが、化石燃料の使用による二酸化炭素排出を減らすための未来の燃料として、ますます考えられるようになってきている。
UAEは2030年までに世界の水素燃料市場の25%のシェア獲得を目指しており、現在、7つ以上の野心的なプロジェクトを実施している。ターゲットとする主要な輸出先には日本や韓国、ドイツ、インドなどが含まれると、国営エミレーツ通信社(WAM)が先週報じた。
UAEはまた、2050年までに温室効果ガス排出量の実質ゼロを達成するという目標を掲げており、再生可能エネルギー分野に6000億ディルハム(=約1630億ドル)を投資する計画を監督する予定であると発表している。
会合後、エネルギー価格の高騰を抑えるために非常用の石油備蓄を放出するという米国の計画について問われたマズルーイ大臣は、現段階でUAEが世界市場に対して貢献度合いを高める「合理的な理由が見いだせない」と答えた。
大臣は、12月に開催されるOPECプラス会議に向けて収集された技術データにおいて、2022年第1四半期には石油の供給余剰が発生することが指摘されていると述べた。
2022年第2四半期においても供給への懸念は不要であると、大臣は付言した。
ロイター