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イランが既成事実をつみあげるなか、核協議への期待は低い

影響力を得るための努力であるようだが、イランのウラン濃縮作業は拡大しており、協議の前進を期待している者はほとんどいない。 (AFP/File)
影響力を得るための努力であるようだが、イランのウラン濃縮作業は拡大しており、協議の前進を期待している者はほとんどいない。 (AFP/File)
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29 Nov 2021 11:11:39 GMT9
29 Nov 2021 11:11:39 GMT9
  • 外交筋:イラン政府は、さらに多くの原料と実用的知識を蓄積するために、時間を稼いでいるだけである

パリ:列国とイランは29日(月)、2015年の包括的共同行動計画(JCPOA)を復活させる最後の努力のために、ウィーンに戻ってくる。しかし、西洋に対する影響力を得るための努力であるようだが、イランの核開発が続くなか、打開を期待する者はほとんどいない。

米国も、この協議に間接的に参加するために、政府のイラン担当特使ロブ・マレー氏に率いられた代表団を送る予定である。

列国との新たな交渉によってイランが制裁の軽減をとりつけるものの、核爆弾製造の可能性をもつ計画を十分に縮小させないことを、イスラエルは懸念しているとナフタリ・ベネット首相は述べた。

「イスラエルは、核分野における不十分な規制と引き換えに、制裁を解除し何十億(ドル)もイランに流入させる意向について、ひじょうに懸念しています」とベネット首相が閣僚に伝えたコメントがテレビで放送された。

「これは、アメリカ人にであれ、イランと交渉している他の国々にであれ、我々があらゆる手を尽くして伝えたいメッセージです」

影響力を得るための努力であるようだが、イランのウラン濃縮作業は拡大しており、協議の前進を期待している者はほとんどいない。

外交官たちは、JCPOAを建て直すための時間はもうあまりないと述べている。JCPOAはイラン核合意として知られ、ドナルド・トランプ前米大統領が2018年に離脱し、イランを怒らせ、他の参加国をうろたえさせた。

4月から6月にかけて、6回にわたる間接的協議が行われた。

今回の協議は、イランのイブラヒム・ライシ新大統領の当選によって引き起こされた中断を経て開始される。

イランの交渉団は、米国とヨーロッパの外交団が非現実的とみなす要求を掲げている。

2人のヨーロッパの外交官が、より多くの原料と実用的知識を蓄積するためにイランは時間を稼いでいるだけであるように見えると話した。

西洋諸国の外交官たちは、6月に中断されたところから協議を再開するという前提で29日の協議に向かうと話しており、イランが過激主義の立場を続け国際原子力機関への協力を再開しないのならば、自分たちは選択肢を見直すだろうと話している。

イランの交渉責任者と外務大臣はともに、26日(金)、制裁の完全解除のみがウィーンでの交渉の机上にあるとくりかえした。

「もし、イランが月曜日にこの立場をとりつづけるのなら、交渉の解決は見えません」とヨーロッパの外交官の1人は話した。

イランはウラン濃縮計画を推し進めており、IAEAはその査察官たちは無礼な扱いを受け、合意の再建に必須と思われる監視カメラを施設に設置するための立ち入りを拒否されたと述べている。

「彼らは、技術的に十分にやっているため、西洋との基本的な関係を、将来、より対等な対話をもてるように変えることができます」と協議に関与している西洋のある外交官は述べた。

幾人かの外交官が、武器とするにはまだ約2年かかると説明したものの、イランは今や、1つの核兵器に十分な核分裂性物質を蓄積するのに必要な「突破の時」まで4週間から6週間の間であると話した。

協議が失敗した場合は、米国と米側の諸国はIAEAの臨時会合を来月招集し、そこでまずイランと対決する可能性が高い。

ロイター

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