
エルサレム:イスラエルは22日、イランがベネズエラに提供したドローンに精密誘導兵器を搭載しようとしているとして、非難した。世界の大国がイラン政府と新たな核合意を結ぼうとしているタイミングで、米国の注意を喚起する狙いがあるようだ。
ベネズエラは、自衛のためのドローン開発の支援をイランから受けていると2012年に表明した。OPEC加盟国の両国は長年米国と対立しており、石油の輸出でも協力関係にある。イスラエルのベニー・ガンツ国防相は、エルサレムで米国人とユダヤ人の指導者たちに写真を見せながら説明した。写真は、イラン製のMohajjer UAV(無人航空機)をベネズエラで撮影したものだという。
「われわれの調査で、これらのUAVや類似のモデルにイラン製のPGM(精密誘導兵器)を搭載する計画が判明した」と国防相は述べた。
「アフリカや中南米など世界各地のパートナーと会った際、イランがテロ活動を支援していることに対する重大な懸念が聞かれたのは確かだ」
イランはいかなる同盟国にも軍用ドローンを提供しておらず、核兵器の開発やテロの支援もしていないとしている。私たちは、ガンツ国防相の発言についてベネズエラの情報相にメールで問い合わせたが、現時点で回答はない。
2018年に米国が3年前の核合意から離脱した際、イスラエルは支持を表明した。そして米政府が核合意に復帰しようとしている今、警戒を促しているのだ。
「イランとの核合意が成立しても、それで終わりではない」と国防相はConference of Presidents of Major American Organizationsで語った。「今後イランが合意に違反した場合に備えて、われわれは攻撃能力と制裁パッケージを準備しておく必要がある」
ロイター