
アラブニュース
ジェッダ:アメリカ海軍はアラビア湾と紅海における兵器および麻薬の密輸阻止につながる情報に10万ドルまでの報奨金を提供する。
バーレーンを拠点とする第5艦隊によるこの取り組みでは、イランが名指しされてはいないものの、アナリストたちによれば、イランの兵器がイエメンのフーシ派武装組織の手に渡るのを防ぎ、イスラム革命防衛隊による地域での儲けの多い麻薬取引を減らすことが目的であることは明確だという。
「安定を揺るがすいかなる活動にも注意を向けている」と第5艦隊の報道官ティモシー・ホーキンス中佐は述べた。「間違いなく、我々はこの1年間で違法な麻薬と武器の押収において飛躍的な成功を収めた。これは地域の海上安全保障の強化に向けた我々の取り組みの新たな一歩を象徴するものだ」
電話ホットラインをアラビア語、英語、ペルシア語に堪能なオペレーターたちが担当するともに、海軍はオンラインでダリー語とパシュトゥー語でも情報を受け付ける。アメリカ人を標的とした攻撃計画の情報を含む情報提供に対する支払いは10万ドルに及ぶ可能性があり、相当額の車両、船舶、食品での提供も有り得る。
新たな押収によってイランとの間の緊張が高まる可能性について問われたホーキンス氏は、海軍がこのプログラムの下で密輸を阻止しようとしている武器と麻薬を列挙した。「これが我々の標的だ」と同氏は述べた。「これらは地域の安定と安全に利益をもたらさない」
艦隊とその同盟軍は2021年だけで、過去4年間の合計を上回る5億ドル相当の麻薬を押収し、2020年の3倍にあたる9千点の武器の輸送を阻止した。
国連安全保障理事会のイエメンに対する武器禁輸措置にもかかわらず、イラン政府は長年にわたってライフル、対戦車擲弾発射器(RPG)、ミサイル、その他の兵器をイエメンのフーシ派に供給してきた。国連の専門家らはサウジアラビアの民間施設や石油インフラを狙ったミサイルを調べ、その部品がイランからのものであることを突き止めている。
この報奨金プログラムは第5艦隊のブラッド・クーパー中将が主導する最新の取り組みだ。中将は昨年には、イランとの間で緊張が高まる中で無人機タスクフォースを立ち上げた。アメリカ海軍と革命防衛隊海軍はホルムズ海峡において何度か遭遇している。
フーシ派は先週、紅海とアラビア湾における米国による活動の増加を監視していると述べた。「これによって、防衛と衝突の選択肢が開かれている」と報道官は述べている。