
アラブニュース
リヤド:WHOの新たな報告書によると、バーレーンの新型コロナのパンデミック対応の成功は、この湾岸国における様々なセクター間の積極的な協力の上で成り立っていた。
「バーレーン新型コロナ・ケース・スタディーズ」と題したこの文書は、保健危機をコントロール下に置くための同国の幅広い取り組みに光を当て、その対応から学んだ教訓を明らかにしている。
世界保健機関は、積極的な対応は、官民の戦略的パートナーシップの功績だとした。
バーレーンでは2020年2月24日に初の感染者が検出され、パンデミックの間、感染者数は比較的低く推移し、デルタ株とオミクロン株の変異株によって、短期的に急増しただけだった。情報機関アワー・ワールド・イン・データによると、パンデミック開始以降、同国では1495人がこの病気で死亡している。
この研究は、WHOの東地中海地域の責任者であるアフメド・アル・マンダリ氏によって発表された。
「パンデミックを通してバーレーンの保健システムが立ち直る力を見せたことや、アクセス性、受け入れ可能性、利用可能性、質という枠組みの下で、全ての人に不可欠な保健サービスを提供し続けたことを認めたいと思う」と、アル・マンダリ氏は述べた。
「この新しい報告書は、我々に貴重な気づきを与えてくれる。私たちは共に保健上の緊急事態と対峙し、共により強く立ち直ることができるということだ」と、同氏が5日、ジャレーラ・S・ジャワド・ハサン保健大臣との共同記者会見で述べた。
ハサン大臣は、人口170万人の小さな島の王国でウイルスを抑制するのに役立った戦略のいくつかを概説した。
最初の感染者が出る前から、バーレーンは国家タスクフォースを設置すると共に、さまざまなセクターの代表者で構成される24時間体制の指令室を設置したと、ハサン大臣は述べた。意識向上のための多言語による公共メディアでのキャンペーンも導入された。
報告書は、バーレーンは既存の医療インフラを利用することで、「既存のリソースを活用・拡大し、一定水準の備えができていることを示し、トップダウンとボトムアップの両方の取り組みの相乗効果を発揮した」と述べた。
ハマド国王が検査とワクチンを国民に無償で提供することを決定したことは、危機への対応においての前向きな一歩であったと、報告書の筆者は記載した。
同国が成し遂げたことから学んだ教訓は、「共有され、バーレーンの国境を超えて遠くまで広がり、長期的な影響を及ぼすであろうベストプラクティスの貴重な知見」をもたらしてくれると、報告書は結論付けた。
バーレーン通信社によると、ハサン大臣は、バーレーンはパンデミックと闘い、世界の保健目標を達成するためにWHOとの連携に全力を注いでいると述べた。
5日、保健省は40人が陽性となって入院中で、そのうち15人が重症となっていると報告した。
バーレーンは2月に新型コロナの規制の大部分を撤廃し、屋内会場の収容人数制限や、王国に入国する旅行者に対する検査やワクチン接種の要件を撤廃した。